第207話
休憩前の最後の試合だ。これが終われば、1時間の休憩を挟み次の試合へ移る。その試合での使用武器は、弓と大剣だ。大剣は両刃のものだ。大剣を盾代わりにすることで遠距離攻撃から身を守ることもできる。
攻撃速度が高くなると、その重さ次第で威力も上がる。ロマンが詰まっている。俺の中で一番ロマン武器なのはビームサーベルだ。異論は認めよう。まだ武器としてダンジョンから出てきていないが、出てきてほしいところだ。近未来のダンジョンか・・・。絶対楽しそう。
攻撃ができるのであれば、普通に大剣が勝つだろう。弓使いが女子ということもある。矢がなくなり、単純な殴り合いになった時には基礎能力の高い男子の方が勝率が高くなる。そこまでに勝負を決めることが鍵だな・・・。呼び出した。背中に大剣を背負っている男子と、弓を背負っている女子が入場する。だが、矢筒がないことから魔法弓なのかもしれない。
観客からどちらも人気があるようだ。弓女子の方は、女子からの人気が高い。反対に大剣男子は、男子からの人気が高いようだ。名前を調べてみると、男子校と女子校の生徒会長同士だったようだ。その学校からの同級生が推しているのかな?
審判をやらかすと、俺が責められかねない。しっかりしていきますか。そう思い気を引き締める。男子の方は元柔道部、女子の方は元弓道部といった感じだ。ダンジョンに潜ったことによりどちらも部活を続けてもいいと言われているレベルは過ぎてしまったようだ。
魔法弓の場合持っている魔法の属性次第でその弓の属性が決まる。もし2属性以上持っていた場合は選択しながら使うことになるので戦闘の幅が広がるほか、対人戦においてその属性をあえて出さず意表をつくために使うこともできる。魔法の場合だと、1つの属性がいいと言われているが、魔法弓だと複数の属性の方がいいと言われている。
戦闘を始めようか。リングに入る際にお辞儀をしていたところを見ると、柔道や弓道をしているという気持ちになるのは俺だけだろうか。お互いに武器はバレている。魔法弓による属性矢なこともあり詰め寄ることができていない。近寄ってもし属性が水なら、その瞬間試合が決まってしまう。
水を吸い、重くなった服では戦いにくいだろう。こちらも大剣の一撃が重いのでそれに集中しているのだろう。じっと見合っているので野次がだんだん大きくなっている。酔っ払った野次が空き缶を投げる。
カラン
空き缶が地面に当たる音と同時に大剣が詰め出す。人間急に音が出るとそちらを向いてしまいがちだ。それを予測していたのだろう。だが、それは弓も同じだ。属性は火で魔法弓を放つ。大剣で受けると金属部分が熱くなってしまい持つことができなくなる。選択は避ける一択だ。
その大剣が避けるを選択し避けた頃には次の矢が据えられている。大剣を持ちながら矢を避けながら近づいてくる。そして上から振り下ろす。大剣の一撃をモロにくらった。そう思ったことだろう。だが、実際には弓を捨て短剣が背後から喉に突き立てられている。
大剣が当たる瞬間、魔力が高まった。あの一瞬の魔力の高まりはなんだったのか・・・。おそらくこれが原因だろう。とりあえず、終わったことだし、休憩にいきますか。休憩のアナウンスをした。
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