第539話
17階層のヴォーパルバニーは、何も変わっていない普通の戦い方だった。その代わりにドロップはヴォーパルバニーの形をしたベビーカステラだった。武器を持っており躍動感があるものやおっさんのように寝転んでいるような型がいくつもあって楽しみながら食べることができそうだな。
18階層のサハギンはというと赤色の体になっている。あの鯛がドロップした時のようなものに既視感を覚える。まあ、夏祭りのモチーフだし、金魚だろう。さらにこの階層のフィールドも変わっている。空は真っ暗にもかかわらず、小さめの太陽がある。
そして、周りはビニールシートで囲まれているように水色の壁が聳え立つ。金魚掬いの中を再現しているのだろう。そして、ドロップは液体が中に入っているヨーヨーだった。鑑定をすると、その中身がわかる。その中身はポーションだ。
下級といった価値の低いものばかりだ。飲むのには適さないがかけるのなら、これほどまでに適しているものはないだろう。多く集めておくか。殺していたのだが肝心の金魚となっているものはドロップしなかった。その代わりにサハギンのフィギュアがドロップした。今回のイベントカラー版だ。
鑑定の結果、水場に置いておくと泳ぐそうだ。呪われた人形みたいに夜中に水場を探すために動く、みたいなことがなければいいな。ちなみに匂いも完全再現されているそうだ。今は箱に入っているので、匂いまではよくわからない。この鑑定を見てからは開けたくはないな・・・。
そして19階層のリッチの場合は、頭蓋骨の形をしたコップだ。何年か前に流行っていた電球ソーダみたいな感じなのだろう。普通にカッコよかった。その見た目にプラスして、自動で冷気が流れ飲み物を冷やすという実用性もある。
そして20階層では、オークの武器が変化していた。8階層のアンデットは青白く光骨だった。あれは武器ではなく、体を冷やすためのものだったのかもしれないな・・・
そのオークの武器は光る武器だ。しかも、ゲーミングカラーだ。真っ暗の中、それが光るため位置がわかりやすい。短剣や剣、矢にもついているのだ。簡単に避けることができる。残像みたいになって少しかっこいいな。
と思ってしまった俺を叩きたい気分だ。性能は、耐久値が低く撃ち合えば壊れるだろうといったぐらいだ。だが、このオークナイトの中で唯一のあたり枠、それが弓だ。
矢が光っていた。だがそれは弓の効果だったのだ。そう、魔法弓だ。ついに魔法弓を手に入れることができた。鑑定をすると、光る効果のせいで魔力消費が3倍になるというおまけ付き、嬉しかったのだがコレジャナイ感が強い。
3日に渡り、行ってきた夏祭りのダンジョンが一旦休みを挟むことになった。(勝手に休んでいるだけ)
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