第233話
次はチーフの番だ。事前準備として召喚をさせている。流石に魔力が足りなそうだから、俺からの寄付として、10体のゴブリンは送っている。今回は何を召喚するのかな?前に召喚した時には、魔術師や剣士といったレア職のモンスターが多かった。これも全て運次第だ。
そんなガチャ配信を見ている気分で様子をみる。今回召喚したのは、いろいろなゴブリンに、コボルトだ。この時点で疑問になった。なぜここでコボルトが出てきたのかだ。持っているのはユニークスキルの眷属召喚のはずだ。こんな、コボルトを召喚するようなスキルではなかった。
「ステータス」
チーフのスキルチェックだ。ユニークの欄が少し変化していた。それは、眷属召喚が消えており、格下召喚に変化していた。自分の格下のモンスターを召喚するものだ。それでコボルトを召喚できたのか・・・。他にも何かあるかな・・・?そんな気持ちでスキルを隅々まで見たのだが、何も変化がなかった。何個かスキルレベルが上がっていたぐらいだ。
指揮のレベルがもうすぐ10になるな。大人数も動かすことができるようになる。召喚を俺がして指揮はチーフが行うことになりそうだ。いやー、俺が楽できて嬉しいな。
とりあえず、戦闘をしてもらうか。どんな戦闘をするのかや、どれくらいのモンスターを操れるのかによって、ユニークや大多数と戦い方が変わってくる。それをあらかじめ決めて起きたかった。それを兼ねてのソロ戦だ。
十分な実力を発揮してもらいたい。相手は短剣が2体、弓が1体、武器なしが1体、杖が1体だ。最初にコボルトを6体を相手に向かって送り出す。最初は警戒していたものの、コボルトだと気づいた時には武器を下ろしていた。そして、犬のように尻の匂いを嗅ぎ合っている。
そして、受け入れられているようだ。へー、こんな習性があったのか。その受け入れが全員分終わり、その配置は弓や杖の近くにいる。そして、持っている武器で殺した。周りの、今ダメージを受けていない中で一番素早い武器なしが真っ先に近寄り、このコボルトたちを殲滅する。
武器が貧相であり、反抗してきても余裕で勝てると思っていてのこの闇討ちだ。この油断が2体を失うことになった。これで残り、3体だ。そして、この闇討ちを全て制した後にやってくるのは、チーフ率いるゴブリンとコボルトの混合部隊だ。あの中で強敵は遠距離と武器なしだ。そのうち遠距離を始末できたのが大きい。
物量とはやっぱり偉大だな・・・。そんなことを考えさせられる戦いだった。殺しても殺しても召喚し続けるチーフ。それに比べ、倒しても倒しても減ることのないモンスターを狩るコボルト勝負は決まっていた。段々と捌くスピードが落ちてき、最終的には、腕や足を掴まれ、背後から刺されて死んでいる。
闇討ちまでがスムーズに行き過ぎだ。いつの間に特徴や性質を理解していたのやら・・・。
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