第521話
リーゼントの長さが30cmぐらいのやつが今のところ最長だ。それより長いやつを見つけることができずに飽きが来てしまった。そのため次の階層に移る。サハギンだ。今度は2連続サングラスと言うことはないのだろう。だが、サハギンとなると何をつけているのかも想像ができないな・・・。
23階に足を踏み入れた瞬間、ソースが焦げる香ばしい匂いと、ものが焼ける音が聞こえてくる。まさかと思って近づくと、焼きそばを作っていた。しかも、ただの焼きそばではない。シーフードの海鮮焼きそばだ。
ソースが焦げる匂いはなんだったのだろう?そう思いあたりを見渡すとコーンを焼いていた。しかも醤油を付けてだ。ダンジョン内で手に入る食材で作られているこの料理、食べたい。食べたいけど・・・、もう満腹で食べることができそうにない。
これほど悔やんでしまうことは早々にないだろう。それほどまでに悔しい。野菜や海鮮類はモンスターからドロップとして手に入る。だが、問題はその麺だ。小麦だ。小麦がドロップしてもほとんどはパンに使用されてしまう。
そのため誰も麺の開発を行なっていないのだ。時間と金がかかるとされている麺を開発できるほどのダンジョン産小麦を揃えるのは難しいのだろう。そんな完成品がここにある。
コーンなんかはトレントのドロップから手に入るのでさほど問題ではない。悔しいが、この階層は後にするしかないな・・・。と言うか、この魚ってどこから・・・?
後ろでサハギン同士が殺し合いをしているのは視界に入ったが気のせいだろうとのことで宝箱から手に入ったのだろう・・・。その後、ここで購入した人が食中毒になる。そんな事件が発生するのはこことは関係がない話だ・・・。
24階の亀だ。今回はあまり戦闘に特化したイベントではないような気がする。どちらかと言えば交友会や物々交換みたいに感じてしまうな。亀の時にサングラスをかけていると思っていた。某モンスターを捕獲し、こき使うアニメ(言い過ぎ)ではカメがサングラスをつけていたはずだ。
そこから連想をしていたのだが、羊で使われてしまった。そして、カメがつけていたもの、それは花の首飾りだった。しかも首に下げているそれを食べている。非常食の代わりとして持っているようだ。
絆を表していたり、愛や敬愛、魔除けと言った効果があるとされている。それを食べるとか、なんと罰当たりな・・・。その罰はしっかりと当たっていた。いつも固いはずの防御力が下がっていたのだ。
罰として防御力ダウンのデバフをもらっていたようだ。もちろん、食べていない方は固かった。何もしていなければ防御にバフがかかるようだ。何それ羨ましい。そして、手に入ったそれを鑑定する。
その結果効果は丁寧に使っていれば、一番ステータスが高いところにプラス10%とぶっ壊れだ。だが、粗末に使うとそれがマイナス50%だ。即売却決定だ。粗末の範囲がわからない。枯らしてしまうことなのか手入れを怠るのかがわからない。
それよりも50%マイナスが大きすぎる。せめての情けで、一番低いものにしてくれ一番高いものを下げられると困る・・・。
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