第1036話
晩御飯をどうしようか?残っているもう1つのフライパンを使うのは確定として、適当に肉でいいか。というか、好き勝手に料理てよかったのか?まあ、今更だしいいか。まずは牛タンからだな・・・。ネギを細かく切って、塩を適当に入れ軽く混ぜる。そして、レモンを少々かける。これで、ネギ塩の完成だ。
その大きいサイズの牛タンを薄く切り分け、フライパンの上に寝かせる。冷蔵庫を見たり色々見ていたが、米がなかったのが残念なところだ。炊飯器があるから、残っていると思ってたんだけどな・・・。おにぎりが食べたかった。
とりあえず、5枚程度が出来上がる。匂いがやばいことになりそうだな・・・。急いでファンを回す。早速ネギ塩を牛タンの内に入れ、両橋を包んで持ち上げ口の中に入れる。ネギ塩は食べ放題とかにあるよりかは、美味しくはないが市販品ならこの程度で十分だろう。もう少し、塩がいるか?
ふと視線を感じ、リビングへの扉を見る。涎を垂らしながら、こっちを見ているものと目があった。肉の欲望に釣られたものが現れている。ネギ塩を動かしたが反応はなく、牛タンの方を動かすとそっちに目を輝かせる。猫じゃらしに反応する猫のようだ。数はあるから、別にあげてもいいか。
鍋の完食はまだだが、ほぼ空っぽになっていると言っていい。もう、肉に欲望が走っており、鍋なんて見向きもしていない。まあいいか。そのまま、焼いては食べ、焼いては食べを繰り返していると限界を感じたのかギブアップを宣言される。ネギ塩はあまり触れていないようだ。どうやら口に合わなかったらしい。
「風呂どうするの?」
一応病人だ。熱が出た時には風呂に入らないという人もいるくらいだ。聞いていて損はないだろう。
「匂います?・・・入ってきます」
この質問はどちらかというとノンデリに判断されてしまったようだ。後から気にならなかったよとだけ伝えておこうか。タオルを持って風呂場に行ったことを確認し、俺の晩御飯作りが始まった。時々摘んでいたため、もう牛タンはいいかな?
あの食べっぷりを見ていると、俺まで腹がいっぱいになってくる。片手間で、浄化をしながらハラミやカルビを焼いていく。最初は塩で食べ、レモンをかけたり残っているネギ塩を使ったりしている。最後の締めはワサビ塩だろう。口の中がさっぱりして終わった。
今の時間は8時程度だ。早いな・・・。浄化で一旦綺麗にし、残っているであろう油を洗う。この辺りは自己満足だ。割れないものはマジックハンドで持ち上げ、水気を拭き取る。洗濯物は増えるが持参したものだ。家で洗えばいい。晩御飯の片付けは終わった。
人の家ということもあり、どう過ごせばいいのかがわからない。友達であれば同じようなことをすればいいが、あまり知らない仲間内だとな・・・。マジックバッグから着替えとかを取り出し、無難にスマホを触りながら待つ。
風呂の入り口が閉められた音がした。俺の順番か。適当にシャワーでパパーっと済ませるか。リビングまで出てくるのを待ち、入ってもいいか確認をしてから、風呂に入る。王子の方もシャワーを使うタイプのもののようだ。
若干側面がザラザラしていたので浄化をかけて綺麗にしておく。体全身を満面なく洗い、いつの間にか置かれていたバスタオルで体をふく。
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