第85話
ドロップ品を拾っているとリーダー個体が近くを通り掛かっているのがわかる。それに横から殴りに行こうとしているというのが今の状態だ。5体だけなので、リーダーとその他雑魚だけだ。そのため、刀に手を当て、走りながら抜刀で1匹持っていくことができた。一番中心の安全なところにいたやつを殺した。
だが、囲まれてしまった。それなら殺したのはリーダーではなかったようだ。刀を中段で構え、集中する。コボルトもリーダー個体を除く、4体が一斉攻撃を始めようと、同じタイミングで走ってくるのがわかる。
それに合わせてまずは1体、その首に刀を突き刺す。そのまま、左に滑らすことで、首の半分がちぎれた状態になった。ほぼ死んだ状態だろう。邪魔なため、真っ直ぐ後ろに飛ぶように蹴り飛ばした。これに、1体が巻き込まれ一緒に後ろに飛ばす。これで今は2対1だ。
残っている2体が挟み撃ちを仕掛けてきているのは、わかっている。体を後ろに傾けることで避ける。そのままの体勢であれば攻撃を受けることになるので、ついでにバックステップで距離を開ける。そして、トップスピードで詰める。刀は、まだ血がついているので鞘には戻していない。
コボルトが2体同時に飛びかかってくる。それを薙ぎ払うようにいなした。傷を与えた感触はあるが、致命傷になったという感触はなかった。ここで飛ばされていた、もう1匹が合流した。飛ばされておらず、一番近いその1匹に近づき、攻撃を与えようとする。だが、真正面からだったので、防御されるのがわかっている。そのため、狙うは、その足だ。刀の向きを変え、足に突き刺す。苦しみから俺を睨んでいるようだが、もう長所が消えたのと等しい。
一旦、刀を手放し、腹を殴る。少し体が浮いたので刀を再び手に取り、2歩下がり距離を開け構え直す。背後からは復活してきた、コボルトの2匹がきている。さらにここが勝負どころと言わんばかりに、コボルトリーダーも参戦だ。と言ってもリーダーの方は、足を刺した方に立っており、俺からの攻撃を警戒し、回復を待っているようだ。
そのための時間稼ぎとして、後ろのコボルトは戦ってくるはずだ。その素早さをいかし、攻撃というよりかは、避けることに専念してくるだろう。
「はー、仕方ない。」
そう言いながら再び構え直す。ステータスが上がってきたので、次の先頭に余裕を持って戦いたく、魔力や気力を使っていなかった。その制限を解除し、魔力を使用する。体感で、1.5倍ぐらいだろう。これに気力が合わされば、2倍は確実だ。その分負荷もすごいことになる。そのため、奥義的な存在にしている。
ダッシュで近づき、その首を飛ばす。もう1体は俺に攻撃をしてこようとしている。
「遅い!!」
その腕を切り飛ばし、木に向かって飛ばす。木にドンっと音をたてぶつかり、倒れ込んでいる。そこに急いで詰め寄り止めを刺した。
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