第879話
似たようなゴブリンを2対召喚して、そこからスクロールを使わせた個体と自力でレベルアップした個体で戦わせても面白そうだな。そうすれば、スクロールのデメリットもわかるはずだ。今はまだいいかな。
その日はケンタウロスから魔石や馬刺しを回収していた。たまにドロップする武器関係は全て金に変えために回収する。未だに武器を持っていないケンタウロスに出会っていない。その場合の攻撃手段とかを見たいなと考えていたが、出会わないことからその方法を見ることができない。
出会ったとしても弓を使わない代わりに、魔法を使う個体ぐらいだ。特に厄介だとも思わないため簡単に勝つことができる。その日のダンジョン探索が終わり、換金をしようとしていた時だった。何やらざわざわしている。
どうやら次のイベントが始まったようだ。次のイベントの内容は防災だ。階層ごとに何かしらの災害が発生するのか?最初はそう考えていた。森林が多いところなら森林火災や土砂崩れ、海があるところなら津波や高波と言ったものが挙げられる。
だが、実際に行われたのは、災害にあった時に生き残るためのグッズのようだ。缶詰や、手持ちライトのようなものだ。
缶詰はオークからドロップし、ダンジョン特性焼豚缶詰と書かれている。普通に美味しそうなのが許せないところだ。そんなことよりも思ってしまったことが1つある。缶詰必要なくね?
ダンジョンの食糧のドロップは開封しなければ腐ることはない。言わば、賞味期限が無限の食品を確保しているようなものだ。魔法使いに頼めば火や水も使うことができる。あれ?光魔法を持っていれば、光源に困ることはない。
・・・。よし忘れよう。他にもいろんなグッズがあった。低階層では防犯ブザー、魔石が電池の代わりをするライトなどだ。そんなものが、オークションに出品されている。しかも、購入者も出ているぐらいだ。1番値段が上がっているのは、防犯ブザーだった。
災害となれば、そうなるのは仕方がないだろう。助けを呼ぶにも、声を出しても周りに飛んでいるヘリコプターや車といった音が大きいものが通っている。そのため、声程度では周りに聞こえずに死んでしまう。それを防ぐためのものだろう。
子供に持たせていても防犯グッズになることからちょうどいいのだろう。そして2番目に高くなっているのは、フライパンだ。魔石を入れることでフライパンが熱せられ、焼くことや煮ることができるようになる優れものだ。
電気代の節約や、魔法使いがいないという家庭でも役に立つものだ。それぐらいだな。催涙スプレーやスタンガンといった防犯グッズはなかった。悪用されるのを防いでいるといった感じかな?避難時に1番怖いとされているのは、人間だ。特に性犯罪やものを奪うための暴行が多くなるらしい。その助けにならないように、人に影響があるものを避けているのだろう。
そんなものよりも、テントのような日常で使うことができるものがよかったなー。
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