第433話
雪玉ロケットランチャーは外でも使えてしまった。そう使えてしまったのだ。もちろん俺ではないよ。受付や待合室あたりで、見せびらかしていた人が1発放った。
すぐには爆発しないが、それは俺もわかっていた。急いで逃げ物陰に隠れた。放たれて数秒後爆発を起こし、警察沙汰になってしまった。幸い誰も怪我をしていない。ただ、アホだな・・・。と思っていただけだ。
そのロケットランチャーは没収されてしまった。他に持っている人はとか言われずによかった・・・。またオークを殺しにいくとかならなくてよかったー。ずっとドロップする武器だ。没収するのも時間の無駄か。
危険物扱いになったのは仕方がない。ダンジョン外で入れ物の外に出していると、警察沙汰になり追放されるようになるらしい。ぱっと見おもちゃだ。子供が間違えて放つとかあってはならないな。
最近、無防備になってきている人がいる。外に剣をかけて手入れをしている人もいた。そのまま、外に買い物に行き、その子供が振り回して電柱に切り込みを入れるという事件があった。
海外なんかはもっと酷い、親の剣を持ち出して戦いごっこをしたり、相手は木の棒なのにこっちは本物の剣で打ち合って殺してしまう。そんな事件が存在している。流石に、日本はないよね?殺すまでは行かないでほしいな。
手に入った魔石を売却してその日は終わった。今月末には、文化祭が開催される。その準備は特になく、参加するもしないも自由だ。目玉は現役の人の戦闘を見ることができるというところだ。
そして、学生だけでのトーナメントも開催される。高校の時の文化祭の上位互換といえば伝わりやすいか?そこで活躍などをすると企業の覚えも良くなるというおまけ付きの大会だ。優勝賞品は、学食の券だ。
特に参加はしなくていいかな?そう思っていた。参加申請を出すのは1週間前までだ。だが、学校用メールに参加者の人に送るメールと書かれていて、そのトーナメントが配られた。
記憶にない・・・。てへぺろや、してやったりとかそんな表情をしている顔が頭の中に浮かんでくる。怒りしか湧いてこない。だが、問い詰めるよりも先に参加するしかないよな・・・。ここでドタキャンとかすると本当に就職が終わる。
あと、今の強さの確認もしたい。だが、本気で戦いたくない。よし、適当に負けるか。武器も自前のものだ。殺すことはもちろん禁止されている。腕を切断とかはまだいいらしい。
場外、気絶などをしたときに運営が引き止め、試合は終了だ。特にしっかり戦いたいとか思わないからな・・・。今週末は頑張りますかー。自分から場外に落ちるのはなしだ。会場が冷めてブーイングだらけになってしまう。
参加者は・・・20人だ。というか少ないな。テストも近いからかな?テストは1月の終わり頃から始まる予定だ。怪我をしたくないや、見せ物になりたくない。と考える人が多いのだろう。
ここであの雪玉ランチャーで戦うと流石に怒られるよな。正義感が強いという人はいないだろうけど、ナルシストとか居そう。あたりたくねー。
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