第370話
組手の時は、相手を変えてもいいし変えなくてもいい。変えたいやつが回って交代しろ見たいな感じだ。俺と固定の戦闘が永遠に続くわけだ。俺と当たるまではずっと交替しながら戦う。そして俺の時だけ、目をぎらつかせながら戦闘をしてくるのだ。
戦闘中だけなぜか精神が変わったかのようだ。体のどこが傷つこうとも攻撃を続けて行う。ゾンビか!?と思えるほどの生命力だ。武器にそこまで能力がないのが原因なのかもしれないが、最初は恐怖が勝った。だが今は楽しさがある。
いろんなことを戦いながら試すことができるのだ。敵の武器の戦い方を知るには自分で使ってみるのが一番だ。使い方を学ぶと同時にそれに対策を考えることができる。他の武器を使いもう1度使うことで、一工夫を入れた使い方も思いつくこともある。
レイピアを使うのだが、盾を持たずに攻撃特化の戦い方だ。本人曰くバフで自身を強化して戦闘をするみたいだ。バフは素早さか防御力らしい。今は1つしかバフはできないが2つできるようになればいいなー。と話していた。
魔法は使っておらず、それは別のパーティーメンバーが行うようだ。パーティーメンバーと何度か顔を合わせることがあった。顔を合わせると言っても、用事があって話をかけてきて、その時に挨拶をするみたいな感じだ。
なんと全員が女子だった。世にも珍しい全員女子のパーティーがあったとは・・・。近くで見たと噂としては聞いていた。だが、それが本当にあるとは思ってもいなかった。男よりも力がなく、体の柔軟さが取り柄のはず。それをどのように戦闘に生かしてくるのかだ。
体の柔軟さとその耐久力が異常だ。のけぞりながら回避をし、その倒れかかった時に攻撃を仕掛けてくることがあった。倒れただろうと油断をしており、モロに攻撃を受けてしまった。態勢を整えるべく後ろに下がった時に見た光景あれは気持ち悪さが勝ったな・・・。
倒れそうになっている態勢から元いた態勢に戻る様を見た時だ。軟体動物か!?と思えるようなその動き。それによって全ての攻撃を受け流していたのかもしれない。
ほんと知っておかないといけないことだ。男子であるからにはその体の硬さもわかっているつもりだ。女子の体の構造なんて知らないし、その柔軟さの限度もわからない。相手が女子の時の戦いにくさがよーくわかった。
それ以降、不意打ちには気をつけることにした。もちろんその後は鎖鎌で武器に巻き付ける形で強奪して勝負は終わらせた。それで終わったのだが、その手には握り拳を作っていたことからヘタをすると殴り合いが始まっていたのか・・・。
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