第1400話

 オーク集落を即潰し、次の階層にいく。古い豪邸だ。西洋の建物ではなく、日本式の豪邸だ。その入り口の前に移動させられる。まあ、この家の中を攻略し、次の階層への道を見つけるのが今回のお題だろう。周囲に入ろうとしても入り口以外が封鎖されており、入ることができない。


 もう、周りから入ることは諦め、正面から入るしかないだろう。扉を横に動かし、ガタガタと音を立ちながら扉を開く。トラップ感知が反応していることからトラップは確実に敷かれているのだろう。・・・だるいなー。


 トラップがあることから余計に慎重に動かなければならない。薄暗いところに入っていけば、トラップの餌食になる。そのため、ライトボールで地面を照らすのだった。その入り口に入ってすぐにあるもの。それは落とし穴だ。


 嫌がらせにも程があるだろ。周囲からのトラップを警戒していれば、落とし穴にドボンだ。殺しにきているな。蓋もされていないことから、カモフラージュをやめたのだろう。踏んだ感触や他とは見た目が違うという理由からバレることはない。


 闇の中にさらに闇を作ることで紛れているのだった。たまたま、避けることができたな・・・。シールドを足場に少し進むのだった。だが、数歩動いた時だった。足元にあった糸をプチッと切ったような感覚がある。


 急いで横に避けるのだった。避ける前の場所に一本の槍が真上から落ちてくる。カツンッと地面と穂先がぶつかると共に引き上げられていくのだった。上に何かいる?そう思い魔法を打ち込んだが、その天井は破壊されることはなかった。破壊無効化が付与されているのだ。


 カサカサと動く音がする。その方向を見ると蜘蛛がいる。小さい蜘蛛だ。その蜘蛛が糸を引き、トラップを作っている。その蜘蛛を踏み潰すのだった。プチッと潰れた音はしたが踏んだ感覚はない。ライトボールで照らしてみると、その場所には黒いシミができているのだった。


 役割を与えられたものだろう。その蜘蛛が再び作っていた糸を引きちぎると、槍が降ってくる。そして、引き上げられるのだった。だが、引き金がない以上再びトラップが作動することはないだろう。


「安全確認終わったよー。足元気をつけてね」


 まだ入っていなかった婆娑羅やボディーガードを室内に入れていく。魔力を耳に集中させ、耳を澄ます。足元に仕掛けられた落とし穴に驚きつつもそれを飛び越え、入り口の奥へと入っていく。そして、最後の二人になった時だ。


 プチッと蜘蛛の糸がちぎれる音がする。ちぎれた場所はさっきのトラップのはずだ。さっき殺した蜘蛛が生き返っている。抜刀し、屋根に向かって斬撃を出す。一か八かの賭けだ。その賭けは成功し、降ってくる槍を切り落とすのだった。

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