第506話
ツノが魔法媒体になっているのがわかった。そのツノが光れば魔法が飛んでくる。どうすべきか・・・。地形は最初よりも鹿側に有利になった。周りに生えていた木もなくなり視界は確保されてしまった。
もっと魔力をこめていれば消えなかったか?結果論を考えるのは今は無駄だ。後から考えればいい。だが、全く動こうとしないな・・・。警戒しているのか?とりあえず、また地の有利状況を作らないとな・・・。
とりあえず、水魔法で擬似的な雨を作った。ウォータボールを空中で爆発させるやつだ。爆発させた時点で魔力のコントロールを失わせる。そうすることで自然落下していく。これに魔力を通し、指向性を持たせ攻撃にしてもよかった。
だが、そんなのは奇襲や元から雨が降る地域でないと意味がない。魔力がわかる人であれば、攻撃として降らされているということがばれる。その対策も一瞬だ。雨として降らしているのだから、その粒は小さい。
そのため、高火力の魔法を当てることで壊されてしまう。降らすなら、ウォーターボールに毒でも入れて降らすのが一番殺しやすそうだな。魔力を通っていない雨を防ぐことはなく受け続ける。
その体の表面を濡らし。頭から生えている立派なツノからは水滴が垂れている。体温はいい感じに奪うことはできているな・・・。白狼の魔法を飛ばす。当たった水をすぐに氷へと変換され、自身の力へと変えていく。
ウィンドランスを迎え撃つために放った。だがそれが当たる瞬間にアイスランスは分裂し、鹿を襲う。アイスジャベリンの集合体がアイスランスの形をして襲ってきていたのだ。何個かは雨が当たった影響で合体し、避けることができなかったようだ。
そんなことは置いておき、鹿の体を凍らせる。ウィンドボールで自身の体を削り血を流させる。それにより出血した血の温度ですぐに凍りつくことを防いでいる。全身が凍りつくまでは時間の問題だな。足元に当たったアイスジャベリンが足と地面をくっつける。
壊そうと足を動かしているが、降り続ける雨により氷はだんだん大きくなっていく。血液も凍り始める。透明な氷の中に赤黒い模様が入っている。これが血でなければ綺麗なのだろう。
ここで使ってくるなら、それは必殺技だ。アイスジャベリンを放ったことで俺たちがいる方向はバレている。もうそこにはいないからそっちに放ってくれるといいけどなー。
胴体が凍りつく。凍ったことで傷口からは血が出なくなった。体が凍ったことにより必殺技はもうないだろう。火魔法でわざわざ氷を溶かす必要はない。俺の片手には雪玉グレネードを持っている。それを持ち、近づく。
こんなイベント武器だが、変化もしている。それは、氷状態にある敵に与えるダメージ増加だ。イベントの終了前にマジックバッグに片付けていた。だが、そのイベントが終わると同時に、効果が変わっている。
ビキニの時のように見直されている時に気がついたようだ。それまで知らなかった・・・。鹿の体に雪玉がへばりつく。そして爆発だ。体が千切れ、ぼたぼたと空中からその肉片が落ちてくる。
なんか威力が前より高くなっているような気がするが気のせいだろう・・・。
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