第584話
大蛇は、入った瞬間にその大きな口で肉塊を丸呑みする。そのバフの能力はわからないが、効果が発動しているのは確定だ。魔法を放つ準備をし毒を吐く瞬間にファイヤーランスを放ち、口の中で爆発させた。いつもならこれで死んでいる。
その煙が晴れるとその姿は健在で生き残っている。いつもなら、口から顎にかけての肉がなくなっている。だが、地面には千切れ焦げついた舌が落ちているだけだ。防御力か?それともHPかどちらかが上がっているのだろう。
ピット機関の影響で隠密する意味がない。なら抜刀だな。刀に手を掛けいつでも放てるように構える。目標はあの連続で放たれたあの斬撃だ。あれのイメージをしろ・・・。大蛇は俺を飲み込むために地面を滑り、口を開きながら近づいてくる。
そのイメージで放たれた斬撃は3つだ。あの人がしていたのは8つ、まだまだ遠いがこれをこなしていけばそこまで辿り着くことができるのだろう。長い道のりだが地道に進んでいかないとな・・・。顔が6つに分かれた蛇の死体が地面に砂埃を立て転がる。
そしてドロップはローストビーフだ。これまた完成品だ。ローストビーフ丼でも良さそうだな。卵黄をその丼の上に乗せて食べたい・・・。そのローストビーフの効果は、最初の1撃のダメージを50%軽減する。というものだ。
1回きりという制約があるが、効果は普通に高い。だが、その1回に頼るのも嫌だな・・・。その1回が巻き上げられた砂埃に反応するのかもしれない。小粒程度の石や、見えない粒子状にまでなった砂かもしれない。
そんな不確かな要素に頼るわけにもいかないな・・・。そのドロップにはソースがついておらず、自身で作るしかないようだ。今度作ってもらうか。
この効果なら、変に抜刀とかにこだわらず魔法で殺すこともできたのか・・・。次からはそうするか。スケルトンは、破けた衣服を着ている。ところどころ赤く染まっており、戦闘の痕跡の跡があった。
宗教関係の問題だなー。異教と決め、跳ね返した結果がこんなことになるみたいなことを言いたかったのか?宗教関係はややこしいからなー。数も多い。喧嘩を売るとかそんなことするわけにもいかない。
モンスター相手に戦うよりも、人間相手に戦う方が怖いな・・・。報復を待ったり、ずっと警戒したりする必要がある。それなら長い物には巻かれた方がいいのかもしれないな・・・。一旦戻るか。戻って他の階層がどんな風になっているのかを調べたいな。
戻り、手に入ったじゃがいもを換金に出した。値段は1個5円だ。ゴミだゴミ。買い取り手数料の方が高いまでもある。収支はマイナスだな。まあ、ゴミ処理をしてくれると考えればプラスか。
トレントのところではブッシュドノエルだ。木の形をしたケーキといえばすぐにわかるか。そのケーキだった。トッピングは何もされていなかったのが残念だ。果物は買えよと言われているように感じる。甘いものは多く取っておいて問題はない。
そんな訳で、集めているとケーキを入れるような白い箱がドロップした。これが一番使うことができる。なんと中に入っているケーキが倒れない。振り回しても天井にベチャッとくっついてしまうこともない。そんな効果を持っていたのだ。
いいものが手に入った。ケーキを買いに行くかはおいておくとして、便利なものだな・・・。ラーメン入れても役立つならありがたいな。
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