第892話
水曜日の近接戦闘の授業だ。何事もないように戦闘を繰り広げていく。いつもよりも力が入っていないように感じる。学祭が近くなっている。怪我の心配をしているのだろう。1ヶ月もあれば、たいていの怪我は治るはずだ。
最悪回復魔法をかけてくれるところに行けばいい。そこなら回復魔法で怪我の治療や、軽い骨折程度であれば治してくれるだろう。最近では、医療関係の国家資格を持った人が回復魔法を取り、すぐに治すことができるクリニックを作り出した。
医療協会からは目の敵にされているが、科学的根拠のない民間療法よりかはましだと言われている。回復魔法と言っても怪我の治療がメインだ。ただ、病気を治すようなものはない。そこを間違えて苦情を入れてくる人がいるらしい。まあ、人と接するのだからそんなアホとも接する必要がある。こうなってしまうのも仕方がないことだ。この医療の店があるのが田舎だ。今怪我をすると、そこにいって治療するまで何もできず、授業の単位を捨てることになる。
そして、予約が取れたとしても移動と泊まりで数日はいることになる。確かに今怪我をすると、学祭を優先すると単位とかが終わるな。俺の場合は怪我をしても別に問題はない。過剰なまで魔力を込めた回復魔法と高速再生があれば、どんな怪我も1日で回復可能だ。
回復魔法を持っていることを言うつもりはない。見られた時には言えばいいが、それ以外なら言わなくていいだろう。最近では、回復奴隷という言葉が流行っているようだ。戦闘のスキルを取ることをやめさせ、回復関連や魔法関連のスキルばかりを強引に取らせる。
そんな回復奴隷を作っているパーティーがあると話題になっている。話題になっているとしても、他人が口を出すことはできない。捨てられた時に炎上する程度のことだろう。パーティーに入ることはやはりダメなことなのかもしれないな・・・。
友達価格という魔法の言葉が出てくるだろう。魔力には余裕があるため、別にいいがそれを外でやられるとやばいことになるのは確実だ。それを実際に外でやられそうだ。という理由から教えることができない。友達という概念こそがあやふやなものだ。
1回話しただけで友達だ。という人もいれば、家で遊ぶようになってから友達だという人もいる。話したこともないのに友達だと言ってくるイカれ野郎もいるのかもしれない。そんな奴らから絡まれ続けることは避けたい。
想像している回復奴隷に近いようなものになってしまうだろう。だから教えるつもりもなく、今のような緩い戦闘で時間が過ぎ去るのを待つ。そして安全に負けることなく授業が終わった。
何事もなく木曜日の魔法の授業が終わり、金曜日になった。
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回復関連とは、聖魔法の他に、前回主人公が習得していた、バフ系やデバフ系の魔法を習得することです。戦闘力をすて、全部の能力を味方のアシストにする方法とも言い換えれます。仲間の隙間をモンスターがすり抜けた時は考えられてません。
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