第1031話
試そうとしていたのは、パイルバンカーの先端をドリル状のものに変えて、実際にドリルとして使ってみようと思っていた。それをするために、パイルバンカーから魔石を取り出しマジックバッグの中に片付ける。ドリルの回転をどうしようか考えていたが普通に回転させることができたので問題ない。
これを腕に装着したとすれば、腕ごとずっと削られ続けることになるから、パイルバンカーの中で回転させる必要が出てくる。一旦回転させてみたが問題ないようだ。前からドリルのような武器を使ってみたいと考えていたからちょうどいいタイミングだ。
ドリルに溝を掘る。工事で使われているような溝だ。あの溝の役割は、発生した屑を外に取り出すことだ。回転の効率を損なわないようにする方法の1つだ。この溝がなかったときには、止めて息で吹き付けてゴミを飛ばすことをしないといけない。
順番が回ってきたため、それをゴーレムに使ってみる。回転も問題ない。これを魔石で運用できるようになれば、最高だな・・・。振り下ろされた拳にこのドリルをぶつける。回転をしながら突き刺さり、掘り進めていく。必要なものが1つできてしまった。取り外しの機能だ。
大きいものを相手にするときには、取り外すための機能が必要になってくる。掘り進めているということは、拳と俺までの距離が短くなるということだ。外すのが遅ければ、その拳に当たっていただろう。
新たにドリルを作り出し、再び装備させる。ドリルで掘ることができる範囲が限られているため、大ダメージになるということはない。武器的に考えると、攻撃力は少ないが連続した固定ダメージがあるといった考え方になる。もちろん、横への小範囲の範囲攻撃がついている感じだ。イメージとしてはこれが正しいだろう。
パイルバンカーなら、固定ダメージはないが大ダメージを与える。そして、縦への範囲攻撃となる。距離が近いとそのダメージも大きくなるような武器と考えていていいだろう。
ダイナマイトのように、開けた穴に爆薬を入れるみたいな使い方をすればいいか?ドリルでいろんなところに穴は空いているが、それほど深くはなく少し削れる程度だ。その空いた穴にファイヤーランスを打ち込む。
そして、離れながらそのファイヤーランスを爆破させた。至近距離の爆風により、ゴーレムの体がよろける。そのゴーレムの体には抉られたような跡がつき、コアが露出している。これが爆破特化にしたファイヤーランスの力か・・・。
そのコアを削り切り、ゴーレムを殺した。これなら、普通にパイルバンカーを使う方が良さそうだ。パイルバンカーを使うよりもいいところは、撃った時の反動がないことだ。それがこの武器の利点だ。近距離戦闘になった時はドリルの方がいいのかもしれない。
同じように順番待ちをして、パイルバンカーに切り替えてファイヤーランスを使ってみた。そんなに深くは刺さらないパイルバンカーを発射してすぐにスライム金属で捕まえ引き抜く。そこに爆発特化のファイヤーランスを撃ち込み、距離を空ける。
爆発音と共に岩石が空から降ってくる。ゴーレムの残骸だ。筒状に抉られているため、ドリルよりも深くまで刺さっている。そこで爆発が起きたのだから、攻撃力が上がっていても不思議ではない。先端にファイヤーランスの爆撃型の魔石を作っても良さそうだな・・・。刺した瞬間爆破で瞬殺する。なんというロマン武器だ。
ちなみに、その一撃はゴーレムのコアまで届き壊し切っている。どれだけの威力の差があるのかは一目瞭然だ。
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