第124話

 10階まで上がった。そこには、結構な人の数だ。もちろんソロはいない。重戦士に、剣士、魔法使いといったものを見ることができる。だが、テイマーといった魔物を従えているような人はいない。やはり不遇のままなのか・・・。


 と入った瞬間に注目の的になる。仕方ないかもしれない。今は丸腰の状態だからだ。かろうじて、刀を装備しているものといえばその存在の異質さがわかる。周りは皆、結構な額をしている装備だ。そこにほぼ丸腰の俺がいるとなるとその存在は浮いてしまう。


 関わることの嫌う日本人の体質だ。注目されたが誰も話しかけてこない。これで話しかけてくるとしたら、飛んだお人好しなのかもしれない。そんな相手とは関わりたくない。最悪パーティーを組まないか?とか言われると考えると反吐が出る。


 なぜここにいるのかを考えてほしい。それほどまでに戦闘力があるからここにきているのだ。他の人に引っ張ってもらってきている訳ではない。なのにそれを理解できない?なぜこのようなことを考えている理由は・・・。絶賛絡まれているからだ。


 しかも男だ。ここ大切。パーティーメンバーからはごめんねと言いたげな顔をされている。そこはガツンと言うか、引っ張ってどっかに持っていってくれよ・・・。そんな相手を無視していると、その人たちは順番が来たのか、ボス部屋に入っていった。


 残り3パーティーが前に並んでいる。後ろもさっき行っていたパーティーがまた並んでおり、周回をしている。目的はおそらく、その皮だろう。なめらかな肌触り、そして青みかかった黒色その綺麗さに財布に使うセレブが続出しているのだ。そのため買取額も高い。それだけだはない。装備品としての効果もすごい。


 防御力が高い。そのため攻撃を受けても弾くことができるらしい。全員の装備を集めるための周回という可能性もある。俺の場合は、受けるな避けろのため相性が悪い。軽いらしいので装備はしてもいいかなー?的な感じだ。


 今1パーティーがボス部屋に入った。そして、怪我をしているがさっきのお節介な人たちが出てきた。見た感じ、毒を浴びてしまったようだ。その顔色は悪くなっている。俺には関係ないので、その対策は全くしていないが別に大丈夫だろう・・・。


 そして俺は召喚をしておき、順番を待つ・・・。

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