第141話
ライダーの持っている武器は、ランスだ。騎乗武器にもってこいだ。その威力は高いのだが、乗られている狼の動きが少しぎこちないと感じるのは俺だけなのだろうか・・・?狼のスピードで攻撃をしてくるそいつの攻撃を受け流したり、カウンターで狼に傷を負わせたりしている。
その間に、弓は全滅している。おそらく、ほとんどの敵をこいつ1体で倒してきた弊害なのかもしれない。レベルが低くはなかったのだが、戦闘経験が少なかったのだろう。魔法が飛んでくるにもかかわらず、あたふたしてその攻撃にあたり殺されてしまう。それをくり返していると3体とも死んでいる。
残りはライダーだけだ。魔法を飛ばすもその狼の俊敏さで避けられてしまう。その時だった。俺の狼が前に出てき、結構な大きさの声で吠えた。その吠えを聞いた狼は、地面に平伏し小刻みに震え怯えているようだ。その上に乗っているゴブリンはというと、動けと言わんばかりに手綱を引っ張って動かそうと必死だ。
うざくなったのか、下の狼がゴブリンを振り落とし、爪で引っ掻き殺した。そして何かクーンと言って擦り寄ってくる。えーとこれは・・・?と思い。狼の方に助けを求めたのだが、こちらは仲間にしてやれと言わんばかりだ。おそらく、あの撫でられるのを避けるためだと考えている。
親の撫でるのはいいのだが、それが結構長い。そのため気疲れしてしまうのだろう。魔物を仲間にするにはテイムを取る必要があるので、ステータスで職業変更をしておいた。こんな時に便利だな。そう感じたのだが、いやこれは例外だろ。そう思ってしまう自分もいた。
テイムは確率で仲間になるといえばわかりやすだろう。何もダメージを与えてなかったらテイムをしても、成功するわけもない。成功するためには、餌付けをするか、力を示すかだ。例えば狼や猿といった力関係に忠実なものは、力を示すことで仲間にすることができる。
「テイム」
そのまま仲間にすることができた。これでペット枠が埋まったな・・・。テイムだが、そのレベルごとに応じた数でしか捕まえることができない。さらに時間が経てばスキルレベルが上がっていく仕組みだそうだ。戦っていくと、そのレベルの上昇が早くなると言われている。そのため、スキルレベルに制限はないのでは?とも言われているのがこの職業だ。
面倒なのはこの後だ。申請手続きをしなければならない。名前を書いたり、事件は起こさないということを承諾したりといったものだ。中にはテイマーがおろそかに扱い、脱走し人に攻撃を与えるといった事件が発生した。この事件があったから、こんなことを書かなくては行けなくなってしまった。
それは帰る時にでもすればいいか・・・。
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