第997話
そして、水曜の近接戦闘の授業が終わった。悪魔の行動がわからない。いつもであれば、新しい武器を手に入れた時に即試していた人間だ。体に馴染ませるための訓練相手に俺はよくなっている。だが、最近は新しい武器に目覚めたとかそんなことはなかった。
もしかしたら、魔法の訓練をしているのかもしれない。悪魔の戦い方は近接特化だ。そのため動くことができない空中に、いる敵に近づくために舞空術を覚えた。進化方法としては正解だな。だが、物理攻撃の効かない敵への対処はできていない。それに対処するために魔法の練習をしているのだろう。
それでも、まだ慣れていない武器もあるはずだ。まさか、使う武器の基本的な戦い方はもう身についたとか?今も槍を使うこともあれば剣を使うこともある。まあ、刀の練習になるからちょうどいい相手だ。魔力を練り込ませて、スライム金属を封印するのは禁止なようだ。
純粋な戦闘方法だからだろう。この魔力を込められることに対抗するために、魔法を手に入れているのか?教えないけど、ユニークスキルの効果だからな。その対策が意味あるのかってところだ。魔力を覆ってから侵食をする。スライム金属のコントロール権を取りに行っている感じだ。
魔力が通っていない分簡単に浸食することができていた。もし魔力がこもっていると、これに時間がかかるようになるのだろう。より多くの魔力を注入することで、即使用不能にすることはできるだろう。対策になっていない。
よくわからないまま、その授業は終わった。木曜日の魔法の授業では、特に思いつかなかったのでダークジャベリンをその的にずっと撃っていただけだった。途中で見た目だけを紙飛行機に変えてみたが、見た目が変わるだけで飛ぶスピードや風で方向が変わるとかもなかった。
他にも鳥を作ってみたが、まっすぐ飛ばしながら翼を動かすのは難しかった。だが、翼の部分を別にして合計3つの魔法を同時発動した時なら翼のように動かすことができる。これ並列思考のいい練習になるな。
正直、魔法のスキルレベルや魔力操作を上げるためにはちょうどいいが、実戦では絶対に使えないな・・・。これでスピードが上がるとか、動物の特徴がつくとかであればしてもよかったが、特に効果がないのであればいらないかな?賢者までいくとモチーフにしたものの特徴を反映することができるようになるのだろう。
まだ魔法使いレベルの俺にはその方法はいらないかな?鷹とか狩りを得意とする飛行動物や、飛行機とかをモチーフにしてもいいかもしれないな・・・。空気抵抗を減らすための実験の成果があの見た目と飛び方だ。
魔法に組み込んでもさほど失敗はしないだろう。形を変えながら魔法を使う練習をしてその木曜日は終わった。
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