第88話

「うん、楽しいけど無駄だったな・・・。」


 初めからわかっていた。バフ系より操作系で強化したほうが強い。使ってみたのだが、これなら操作系をできない召喚モンスターたちになら強化ができるな・・・。操作系なら、体内のみで完結することになるので、魔力消費が少ない。というかほぼないと言ってもいい。例外もあるが・・・。


 魔物強化のバフや魔法系バフは、効果時間が決まっているが、クールタイムはない。重ねがけはできないが、時間いっぱいまで戦わせると考えると、そっちの方が効率がいいのかもしれない。戦闘中に掛け直す余裕がないというのが一番大きい。


 もし掛け直す時間があれば、どちらも選択することになっていた。魔力操作と気力操作での戦いをした場合2.25倍まで身体能力が上がる。そのため筋肉痛には100%でなってしまう。さらに反応速度も上げられることになるので、脳の負担が大きくなる。そのため、次の戦闘や明日は確実に死ぬ。そのため使いたくなかった。だがバフならば、約1.9倍だ。次の戦闘はきついとまではいかないだろうと考えている。効果時間がなければの話だが・・・。


 効果時間があることでのデメリットは分かりきっている。それは、効果が効いている時と、切れた途端の差が大きいことだ。そのため、ギリギリバフの効果で避けることができていても、その効果が切れた途端攻撃に当たってしまうようになる。そのため、使いようがないと考えてしまった。あと時間制限はわかっているので、それを数えることに脳のリソースを持っていかれたくないのも1つの理由だ。


 それなら、俺が戦うことのない召喚士として戦っている時に使うなら問題がないと考えている。次は、バフと召喚術で戦ってみるか・・・。バフで頭の良さが上がれば、勉強の時やテストの時に余裕で解答することができたのに・・・。


 それと、オークとかの知能を上げることで、戦闘のスピードが上がることを期待していたのに!!コボルトを探す前にゴブリンやコボルトを召喚しておいた。バフはまだかけていない。下手に戦闘が長引くと、俺の魔力が切れてしまうかもしれないので、温存して戦うしかないか・・・。


 と言っても戦うのは明日だな!!もう夕方だし家に帰るか。

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