281話 沖での魚釣り
第283章
「僕はねこういうところに来ると釣りがしたくなるね」
「こういうところって海でしょ、アラン」
「海で魚釣りと言うのは川や湖よりもという意味ですか、ドロンさん」
「ただ海ということではなくて、こういうところつまり海の沖だよ」
「海岸線から遠いところだね、アラン」
「船でしかいけないところですね、ドロンさん」
「そうだよ。海岸線でももちろん魚釣りはできる。砂浜でも岸壁でもね。砂浜からは針に重めのオモリをつけてそれを海に向かって遠くまで投げて釣るわけだ。岸壁では針をそのまま下の海に落として釣るわけだ。こういう釣り方ももちろん楽しい」
「そういう魚釣りよりもこういうところのほうがいいというわけね、アラン」
「砂浜や岸壁での魚釣りよりも、沖でのほうがいいということですね、ドロンさん」
「そういうこと。やはりこういう海の沖での魚釣りはやはり最高だね。ここまで沖に来ると海底はかなり深くなる。こういう深い海で釣り糸を垂らして釣るのだ。こういう魚釣りが一番楽しい」
「どうしてこういうところのほうが楽しいの、アラン」
「そうですどうしてですか、ドロンさん」
「それはね、まず何といっても魚が大きいからね。海岸線で釣れる魚はあまり大きくはない」
「どうして魚が大きいといいの、アラン」
「そうですどうしてですか、ドロンさん」
「こういう沖で釣れる魚は大きいから、かかった時の引きがいいのだ。釣竿ごと引っ張られてしまうほどだからね。こういう抵抗感が実にいいのだ。魚と戦っているみたいでとても面白い」
「そういうことが楽しいの?アラン」
「そういうことが面白いのですか?ドロンさん」
「それだけではないよ。そして釣れた時の爽快感。これがまた格別だ。充実した達成感が得られる。大きな目的を実現できた時の達成感だよ。だからとても満足なわけだ。この満足感が得られるため魚釣りというものは実にいいものだと思う」
「そういうことか、なんだかわかってきたような気がするね、アラン」
「相違ですね、わかったみたいです、ドロンさん」 つづく
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