67話 英語リスニング試験LL教室へ
第69章
藤枝達受験生はLL教室に連れていかれた。この部屋には5人分の机が横1列に並び、それらが縦4列に後ろに向かっていた。一人一人の机は座った時、顔の額くらいの高さまで隣の机との間にしきりが壁のように立てられていた。隣の机は全く見えないような造りである。これらの受験生たちが座った机の前には、教官用の机があった。その机は横幅は二人が座れるくらいの長さがある。その教官用の机を横から見ると机の上側が20度くらい傾いている。つまり教官のほうに向かって坂のように下に向かって傾斜している。そしてその坂のように傾斜している机の上に録音機を操作する装置が取りつけられている。このLL教室の中は、角部屋になっているため部屋の中が、全体的に明るかった。つまり教官の机の後ろ側から、受験生たちが座る机の右手に向かって窓がずらりと列をなして並んでいるからである。
「では各自席についてください」
教官からこう言われると藤枝達受験生はそれぞれ机に座った。机の上には、ヘッドフォンが置かれていた。そして解答用紙も置かれていた。解答用紙は、下に向かって問題番号が書かれていた。そしてそれぞれその問題番号の右隣に(A)(B)(C)(D)と印刷されていた。そしてこれら縦長の解答欄が左手から右手に向かって四つ並んでいた。
「これから英語試験のリスニング試験を行います。答えは、解答用紙に印刷されている(A)、(B)、(C)、(D)の中から一つを選んでそれに丸を付けてください。問題文は一回しか読まれません。ではヘッドフォンを付けてください」
このように試験官が言うと、受験生達はヘッドフォンを付けた。しかし藤枝一人だけつけ方がわからなかった。彼女はヘッドフォンを手でいろいろ動かしていた。彼女は次第に心配になってきた。もうすぐ試験が始まるからである。そこで仕方なく彼女は手を挙げた。教官が彼女のところに行った。
「これどのようにしてつけるのですか」
「こうしてつけるのです」
教官から教えてもらいやっと安心できた。教官は自分の机に座った。そして録音用の装置の操作を始めた。 つづく
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