127話 垂直高跳びのおかげ
第129章
「ではいいですか」
「はい」
「跳んで!」
藤枝は思い切って跳び上がった。そして指を壁に押し付けて落ちてきた。壁には二つのテープがつけられた。
「では測りますよ」
コーチはこれら二つのテープの幅を巻き尺で測った。
「42.6センチです。だいたい17歳女子の平均です」
「そうですか」
「こういうやり方でこれから練習していけばいいと思います。このようなやり方でしたら自分の家の中でも簡単に練習できます」
「そうですね、巻き尺と両面テープがあればいいわけですからね」
「この垂直高跳びは下半身、バランス感、これらをまとめる能力を鍛えるための理想的な練習方法です(la détente sèche est un exercice idéal pour augmenter la force des jambes, l'équilibre et la coordination)」
「そうですね。これから自分の家でも毎日練習していきます」
「そうです。それがいいですね。そうすればかなり高く跳べるようになりますよ」
「高く跳べるようになったら、バレーボールの選手にもなれますね」
「そうですね、なれますよ。あなたはきっとバレーボールの西田有志選手のことを聞いたことがあると思います。彼は世界で最高の3人のうちの一人であることを想像してみてください。それはすべて垂直高跳びがすごくできるおかげなのです(vous avez sûrement déjà entendu parler de Yuji Nishida. figurez vous qu'il fait parti des 3 meilleurs pointus au monde, tout cela grâce à sa détente sèche)」
「はい」
「彼は身長1メートル86センチ(il mesure 1m86)ですが、跳んだ時の最高は3メートル46センチもあります」
「やはりすごいですね」
「あなたもがんばりましょう」
「はい。では先生、今度はロープクライミングの練習をお願いします」 つづく
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