126話 垂直高跳び測り方
第128章
「そういうぐあいです。そういう具合で跳べばいいのです」
「わかりました」
「では今度はどれくらい跳んだかを測りましょう。もちろん専門の測定器がありますが、家庭でも簡単に測れる方法です」
「指にチョークをつけるのですね。そして普通に立って腕を頭の上に高く伸ばして、壁にチョークをつける。そして跳び上がった時にも壁にチョークをつける。そしてその間を測るわけですね」
「確かにその方法が一番簡単です。しかしそれでは精度が落ちてしまいます(cette mesure de détente sèche sera un peu moins précise qu'avec un bout de scotch) 指につけたチョークがこぼれてしまったり、壁につけられたチョークの跡がぼやけていたりするからです」
「ではどうやって測るのですか」
「両面テープを使用します(du scotch double-face de préférence) 両面テープの片側を中指につけます。そして跳び上がった時にテープのもう片方を壁につけるのです。こうすればチョークを利用した時よりもより正確に測ることができます」
「なるほどそうでしたか」
「ではこの両面テープを中指の先端につけてください」
藤枝はコーチから両面テープを受け取ると、自分の中指につけた。
「ではこの壁の隣に立ってください」
彼女は壁を右手側にしてまっすぐに立った。
「右腕を頭の上にあげてください」
彼女は右腕を頭の上にあげた。
「腕をまっすぐにして中指に貼ったテープを壁に押し付けてください」
彼女はまっすぐに伸ばした腕の一番先端にある中指に貼られているテープを壁に押し付けた。彼女が壁から指を外し腕を壁から離すと、中指に貼られていたテープが壁に貼り替えられた。
「この両面テープをもう一度中指に貼ってください」
彼女はコーチから受け取った両面テープをまた中指に張った。
「ではそれで跳んでください。そして一番高く跳んだところでそのテープを壁に押し付けてください」
「はい、わかりました」 つづく
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