103話 医療質問表に記入

第105章

 藤枝はさっそく医療質問表を読み記入していった。

1.『あなたは頭痛がよくありますか』 頭が痛くなるのはマカロンがうまく作れないときぐらい。だからよくあるわけではないから、いいえ。

2.『あなたは外傷以外で気絶したことがありますか』 もしマカロンがこの世からなくなったら気絶するかもしれないけれど、まだそういうことはないから、いいえ。

3. 『あなたは神経の病気、うつ病、にかかったことがありますか』 マカロンを食べることができないとき少し落ち込むぐらいだから、いいえ。

4.『あなたは神経性発作もしくは激しい怒りがありましたか』 マカロンがうまく作れないときに少しいらいらするくらいはある。しかしこのいらいらもなぜかマカロンが完成したらすぐよくなってしまうから、いいえ。

5.『あなたは一度もしくは何回か自殺を試みたことがありますか』 もしマカロンを作ることができなくなったら自殺するかも、しかしまだマカロンを作ることができるから、いいえ。

6.『あなたは食事での問題がありましたか、食欲不振や過食など』 マカロンを食べているから問題ないから、いいえ。マカロンを食べていれば食欲不振などあり得ない。ただ過食の心配はあるかも。

7.『あなたはかつてもしくは現在神経症状で治療を受けていますか』 もちろん今のところそういうことはないけれどしかし心配なことはある。それはもしマカロンがなくなってしまったら、その時は受けるかも。しかしまだあるから問題なしだから、いいえ。

8.『あなたは7歳後おねしょ、夜尿症がありましたか』 マカロンを食べてから寝ているからだいじょうぶ。これを食べれば朝までぐっすりよく眠れるし体の調子も朝まで実にいいから、いいえ。


 藤枝が医療質問表をすべて書き終え、しばらくすると先輩上級生がやってきた。

「書き終えましたか」

「はいできました」

 藤枝は用紙を先輩上級生に手渡した。ジャンヌも用紙を手渡した。先輩上級生は二人から医療質問表を受け取ると言った。

「ではこの検査室に入ってください」   つづく

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