341話 この地球上

第343章

「では第11問だ。これでヘリコプターの数の問題は終わりだったと思う。この問題は、海軍のヘリコプターにとってもしかしたら一番活躍できる場所かもしれないな。なにしろヘリ空母だからな。ヘリコプター専用の空母だからだ」

「このヘリコプター専用の空母には、何機搭載されているかという問題だったね、アラン」

「そうでした。16機だったと思います、ドロンさん」

「そうだな。しかし例外があったと思う」

「そうそう、20機の時があったと思うよ、アラン」

「貿易風が吹くときでしたね確か、ドロンさん」

「そうだ。ハルマッタンという貿易風が吹くときはね」

「この時は視界が悪くなるからね。なにも見えなくなってしまうから、アラン」

「あたしはこのハルマッタンという貿易風のことはあまり知りませんが、すごいようですね、ドロンさん」

「すごいよ、だから16機では足りないみたいだな。1機だけでカバーできる範囲が狭くなってしまうようだな」

「空を飛ぶ乗り物にとってこの気象現象というものは本当に大きな影響を与えるね、アラン」

「あたしは今までの普段の生活で関心のあった気象は、気象というよりも、お天気予報ぐらいでした。明日は出かけるときに傘が必要なのか、洗濯ができるのかとか、こういうことぐらいでした。あとすごいものといったら台風ぐらいでした。この地球上にはいろいろな気象現象があるのだなあというのが感想です、ドロンさん」

「まだまだ僕たちの知らない気象現象はたくさんあるだろう。たとえば、北極だとか南極だとかこういうとこの気象などがな。もっともここまで行くともう極端かもしれないけれどね」

「そうではないよ。私たちがこの地球上にいるからには、この星で起こる現象はすべて理解しておく必要があると思うね、アラン」

「特に海軍という仕事はこの地球上すべての海が仕事場所ですからね。やはりこの地球上でのすべての気象現象、さらに自然現象は理解しておく必要があるかもしれません、ドロンさん」   つづく

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