201話 これから最終面接
第203章
「ユキコ、そろそろ起きたほうがいいよ」
「エー……ああヴェロニク」
「だから何それ」
「あーよく寝た……」
「もうすぐ時間になるよ。面接だよ」
「はい。そうですね」
「昼寝なのによく寝たね」
藤枝は上半身だけベッドから起こし九十度の角度の体で、隣のベッドに腰かけているジャンヌと話し始めた。
「午前中の体力試験、さすがにこたえたようです」
「走ったり、跳んだり、昇ったり、泳いだりだったからね」
「しかも全力ででしたね。100パーセント以上の体力を使い果たしてしまいましたから。120パーセント以上かな」
「でもそれだけよく寝たらもう大丈夫だね」
「はい。これからまた体力試験でも大丈夫くらいです」
「では次の面接試験も大丈夫だね」
「少し自信がつきました。夢の中でしっかり面接試験対策もしてきました」
「その意気だね。それなら面接試験を乗り越えられるよ」
「そうだとありがたいですけれど」
「夢の中の面接試験対策って、どんなものだったの」
「あ、ジャンヌもこれを聞いたほうが役に立つかもしれません」
「じゃあ聞かせて」
「夢の中に元EOPAN・FRのエールフランスの機長が登場してきていろいろ教えてもらいました」
「これからの面接で聞かれることを?」
「そうです」
「どんな質問がされるの?」
「全部で30くらいの質問がされるみたいです」
「そんなにたくさんなの」
「そうみたいです。夢の中に出てきた機長は自分が面接を受けた時は1時間近くかかったとか言ってました」
「そんなに長く」
「そうみたいです。それで質問されることですが、自分自身のことはもちろんですが、それ以外のことも質問されるみたいです」
「どんなことを」
「海軍の基本的な知識だとか、さらに政治的なことまで質問されるみたいです」
「なんだか難しそうだね」
「これはただのあたしの夢の中のことですから、実際はどうなのかはもちろん予測がつきませんけれどね」
「それでもいいから、もっと詳しく聞かせて」
「はい。それは……」
この時、先輩上級生が二人の部屋に入ってきた。
「これから面接試験です。二人とも部屋を出てください」 つづく
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