291話 潜水艦

第293章

「ほら、あそこに潜水艦が見える」

「本当だ、クジラみたいだね、アラン」

「真っ黒なクジラですね、ドロンさん」

「潜水艦は第一世界大戦の時にもあったみたいだ」

「そのようだね、アラン」

「ずいぶん歴史がありますね、ドロンさん」

「けれど、そのころの潜水艦は、海の中にも潜れる船というものだったみたいだね」

「船って普通の船っていうこと? 今あたしたちが乗っているこの船のように、アラン」

「どういうことですか、ドロンさん」

「基本は水上の船で敵を攻撃するときだけ海の中に潜るという船だったみたいだね」

「そういうことか、アラン」

「そういうことでしたか、ドロンさん」

「潜っていられる時間もかなり短かったみたいだね」

「基本が普通の船っていうことでは、そうでしょうね、アラン」

「100年前の潜水艦ですからね、ドロンさん」

「第二次世界大戦の時にやっと本格的な潜水艦が登場したようだ」

「このころの潜水艦なら、映画などでよく見て知っているよ。アラン」

「そうですね、あたしも映画などで見たことがあります、ドロンさん」

「このころの潜水監になるとかなり長い時間潜れる本格的な潜水艦になったみたいだ」

「そうそう映画見たいだね、アラン」

「長い時間潜ったまま潜水艦と駆逐艦が戦うシーンがよく映画にあります、ドロンさん」

「ただまだ水上を航行することも多かったため潜水機の甲板は乗組員たちが歩くことができるように水平で、機関銃も取り付けられていたようだね」

「魚雷だけではなく、この水平な甲板で機関銃で戦ったりするシーンもよく映画にあるね、アラン」

「あたしも映画でそういうシーン見たことがあります、ドロンさん」

「それに比べて現在の潜水艦は水上を航行することがなくなったため、潜水艦の甲板は水平ではなくなり球形になっているね。海面に浮上することはなくなり長い間海中を航行することができるようになったからね。海中を航行できるのに適した形になっているね。クジラと全く同じ形にね」

「そうそう、クジラだ、アラン」

「クジラですね、ドロンさん」

「武器も昔と今ではずいぶん変わったね。昔の潜水艦はもちろん魚雷だったけれど、今の潜水艦はミサイルだからな」

「すごい進歩だね、アラン」

「将来はどうなるのでしょうか、ドロンさん」   つづく

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る