25話 藤枝の日本での人格試験対策
第27章
藤枝有紀子は次に人格試験の対策をしようと思った。そこで高校からの帰り道書店に行くことにした。彼女は書店の中をそれらしき本があるか探し回ったがどの本がいいのかわからないので、書店の職員に尋ねた。
「すいません」
「はい、なんでしょうか」
「人格試験に関する本ってどれですか」
「そうですね」
書店の職員は一冊の本を手にして彼女に示した。
「これなどいかがでしょうか」
「見せてください」
彼女は書店の職員から本を渡してもらうと、中をぺらぺらめくっていった。
「この本ならいろいろサンプル問題もありますよ」
「そうですか、ではこの本をください」
彼女は本を買うと自宅に飛んで行った。家に着くと、自分の部屋に入ってさっそく本を読みだした。もちろん、マカロンを食べながらである。
サンプル問題を開いた。彼女はさっそく取り組み始めた。
『あなたはロマンチックですか』 夢のようなマカロンを作りたいから、はい。
『リラックスする方法を知っていますか』 趣味に没頭したり運動したりそして、マカロンを作ったりして、はい。
『自分自身に自信を持っていますか』 おいしいマカロンが作れるから、はい。
『気まぐれですか』 マカロンしか食べないから、いいえ。
『影響を受けやすいですか』 マカロン以外の影響は受けないから、いいえ。
『ユーモアがありますか』 マカロンのユーモアならあるから、はい。
『スーパーヒーローですか』 マカロンのスーパーヒーローだから、はい。
『大きな子供、青年の心を持った大人、責任ある大人、あなたはどれですか』
マカロンを作ることに責任があるから、責任のある大人。
『忍耐強いですか』 マカロン作りに忍耐力があるから、はい。
『社交的ですか』 マカロンは社交界の花形だから、はい。
『非難されたときの対処方法を知っていますか』 マカロンを食べれば批判されたときに対処できるから、はい。
『予期せぬことがあった時の処理方法を知っていますか』 マカロンを作ればいいから、はい。
『忠実ですか』 おいしいマカロンを作るためには常に忠実だから、はい。
『感情を管理できますか』 マカロンを食べれば感情を管理できるから、はい。
『人の話をうまく聞けますか』 マカロンを食べればできるから、はい。
『お金の管理ができますか』 マカロンを作るための予算管理ができるから、はい。
『秘密を守れますか』 マカロンを作るためなら秘密を守れるから、はい。
『寛容ですか』 マカロンを作るためには寛容でなければいけないから、はい。
『物事を先延ばしにするほうですか』 マカロンを作るためには先延ばしできないから、いいえ。
『楽観的ですか』 マカロンを作るためには楽観的な気持ちが必要だから、はい。
『野心的ですか』 できるだけおいしいマカロンを作るためには野心的でないといけないから、はい。
『直観的ですか』 マカロンを作るためには十分計画を立てて行っているから、いいえ。
『几帳面ですか』 マカロンを作るためには几帳面でなくてはいけないから、はい。
『忍耐強いですか』 マカロンを作るためには忍耐強くなくてはいけないから、はい。
『自分の意見を押し通すほうですか』 おいしいマカロンを作るためにはいろいろな人たちの意見も必要だから、いいえ。
彼女は、このようにして一応人格試験の練習をしていった。夜遅くまでかかったため彼女は人格試験の練習が終わると、いつの間にかそのまま寝てしまった。 つづく
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