第１０２章

「はたしてあたしはその基準に適しているのか心配です」

「そういう心配はこの試験に合格して海軍に入隊してからのこと」

「確かにそうですね」

「今はこれからの健康診断に合格すること」

「そうですね。ただやはりフランス海軍にはどのような基準があるのか知っておきたいですね。前もって知っておけばそれなりにその基準に適するように健康管理に気を使うことができますからね」

「それもそうだね。そういえば確か専門的な基準があったみたいね」

「どういう基準ですか。もし知っていれば教えてください」

「確かこういう基準があったみたいね。それはSIGYCOPとかいう基準だったと思う。それがフランス軍の健康診断の基準だったと思う」

「教えてください」

「SIGYCOPはこういう基準。

Sは、肩を中心とした体の上半身の部分(ceinture scapulaire et membres superieurs)

Iは、骨盤を中心とした下半身の部分(ceinture pelvienne et membres inferieurs)

Gは、体全体の状態(etat general)

Yは、目と視力(yeux et vision)

Cは、色盲(sens chromatique)

Oは、耳と聴力(oreilles et audition)

Pは、心理(psychisme)

軍医がこれらSIGYCOPの７項目ごとに１から６点の点数を与えて評価するみたいね(le medecin militaire attribue un score chiffre de 1 a 6 a chacune des sept composantes du SIGYCOP) 　例えば、特殊部隊の隊員は１１１２２２１でなくてはいけないみたい(les unites des forces speciales, il faut un score de 1112221)　パラシュートの空挺隊員の場合は２１２３３２１だそう(parachutiste, il faut un score de 2123321)」

　この時先輩上級生が二人のところにやってきた。　　　つづく