189話 面接で聞かれること 12
第191章
ここで機長はまたジュースを一口飲んだ。そしてまた話し出した。
「これからの質問は受験生の素質のようなことがいくつかなされるようだね」
「パイロットとしての素質ですか」
「そういうことよりも、もっと基本的なことみたいだ。こういうことが質問されたよ。『あなたは士官として管理運営する局面に立ち向かうことができるようになると思いますか』(Vous pensez que vous arriverez à gérer l'aspect management en tant qu'officier?)」
「この質問は、確かにパイロットだけに当てはまるものではありませんね」
「そうだね。すべての士官候補生に当てはまる質問だね。ほかの士官のことはわからないけれど、EOPAN・FRの試験に合格して海軍に入隊すると最初の階級は2等水兵(matelot)だが、将校生徒(élève officier)なため訓練がすべて終了すると海軍少尉(enseigne de vaisseau de 2e classe)に任官。そのためこのような質問がされるのだね」
「海軍士官学校の生徒とは養成されるところが違うのですか」
「EOPAN・FRの生徒の目的はあくまでもパイロットになることがだから、普通の海軍士官学校の生徒とは養成の仕方がもちろん違う。しかしEOPAN・FRの生徒も海軍に入隊すると3か月間、海軍士官学校で士官訓練を受けることになるよ(formation initiale d'officier 3 mois, École Navale)」
「海軍士官学校の生徒は海軍のすべてのことを知るための訓練を受けなくてはいけないからですね。飛行機ことだけ知っていればいいというわけではありませんからね」
「そうだね、やはり海軍の基本は船だからね。船の構造、航海の仕方、スクリューエンジン、このような船に関する知識、これらがやはりとても重要だ。士官学校の生徒はこのような知識を最優先で習得しなくてはいけないからね」 つづく
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