235話 面接31
第237章
「forceという力とpuissanceという力の違いは何ですか(C'est quoi la différence entre une projection de force et une projection de puissance?)」
「はい。forceという力は物理的な力のことです。それに対してpuissanceは観念的な力のことです。そのため海軍のforceという場合には海軍の持つ戦闘能力のことを言います。兵力がどれくらいで、空母、駆逐艦、潜水艦を何隻くらい保有しているのか、飛行機が何機くらいあるのかということです。このforceという力を考えた場合その大きさの具体的な基準がわかります。それは国を守るために最低限必要となる基準以上のforceが常に必要になるということです。そこで毎年この基準を維持していくために海軍の予算編成が行わられ、親入隊員の人数などがきめられていくわけです。このforceという力に対してpuissanceという力は観念的な力、権威のことを言います。ですからこの場合の力は具体的にその大きさを考えていくわけではありません。このpuissanceという力は歴史的に作られたりします。その持つ長い伝統、過去の華々しい戦果などによってです。さらに海軍という組織が本来持つ性質、つまり海軍という組織を考えただけで人々が思わず敬意を払ってしまう性質によって作られます。この場合のpuissanceという力はこのように観念的なものであるため、具体的な力の大きさというものは関係ありません。帆船時代の海軍ですが、この海軍は、forceという力で考えればまったく戦闘能力がありません。しかしpuissanceという力で考えれば現在の私たちの海軍より大きいと思います。海軍関係者にとって帆船時代の海軍は敬意の対象だと思います。そのため昔の帆船を現在でもシンボルマークに使用しているのだと思います。 つづく
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