298話 ブレスト駅に到着

第300章

「あそこが駅かもしれない」

「そういえばブレストの駅ってああいう感じみたいだったね、アラン」

「そうですね、あたしも見覚えがあります、ドロンさん」

「そうだやはり間違いない、あれがブレストの駅だよ」

「着いたねやっと、アラン」

「着きましたね。ドロンさん」

「懐かしいなあ、このブレストの駅」

「なんだか1年ぶりくらいだね、アラン」

「そうですね、本当に久しぶりです、ドロンさん」

「試験を受けに来た時、この駅で先輩上級生が迎えに来るのを待っていたなあ」

「そうだったね、アラン」

「はい、そうでした、ドロンさん」

「二人とも,というかユキコは僕と同じパリ行きのTGVの列車だけれど、ジャンヌはシェルブールだったね」

「そうだよ、アラン」

「シェルブールの雨傘、いいところですよ、ドロンさん」

「僕たちのパリ行きのTGVイノウイ(TGV INOUI)はまだ時間があるけれど、13時31分だから。ジャンヌのシェルブール行はどうなのかな」

「同じだよ、シェルブール行きも13時31分だよ、アラン」

「レンヌ駅まで一緒みたいです、ドロンさん」

「そうか。僕たちがパリに着くのは17時08分で3時間37分かかるけれど、シェルブール行はどうなのかな」

「21時19分に着くよ、7時間48分かかるよ、アラン」

「ブレストからだとシェルブールの方が近そうに見えますけれどね、ドロンさん」

「わかった、ではまだみんな時間があるみたいだな」

「そうだね、アラン」

「そうですね、ドロンさん」

「では時間まで喫茶店にでも行こうかね」

「それがいいね、アラン」

「そうしましょう、ドロンさん」

 こうして藤枝達は喫茶店を探しに出かけた。

「やはりこうして初めてきた街の中をぶらぶら歩くのっていいものだな」

「そうだね楽しいね、アラン」

「ウキウキします、ドロンさん」

「もちろんここに住んでいる人たちにとっては、あたりまえの世界なんだろうけれどね」

「あたしたちにとってはあたりまえの世界ではないからね、アラン」

「別世界の楽しい世界です、ドロンさん」   つづく



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