266話 帰宅前の朝食
第268章
二人は隊員食堂で、帰宅前の朝食をとっていた。
「今日の朝の食事はシーフードサラダですね。小さなイカ、タコ、貝、魚、などが入っています」
「海で取れるものばかり、海産物サラダ」
「海って私たちにとって本当になくてはならない場所ですね」
「海産物だけではないよ。世界地図も作っているのがやはり海だからね」
「この海というもの、この海によって現在の私たちの住んでいる世界が形作られているわけですね」
「世界中の海岸線が今現在の世界の形を決めているからね。海の量が今より少なければ、今の世界はもっと大きくなるだろうし、氷河時代は海岸線が現在よりも海側に広がっていたようだから当時の世界は今よりも大きかったようだね。逆に海の量が今よりももっとたくさんあれば今の世界はもっと小さくなるだろうね。海岸線がもっと内陸の方に向かってくるだろうから」
「現在の世界地図を形どっている世界中の海岸線は高さがみんな同じということですね。でしたら世界中の海岸線を道路にしたら坂道がまったくないどこまでも水平な道になるわけですね」
「急な坂道などまったくないから自転車でサイクリングすることもできるね」
「自転車で世界一周ができるのですね」
「海岸線沿いの道をひたすら走っていけば世界一周ができるよ。急な坂道などないから実に楽な世界一周だよ」
「こういう道を世界中の海岸線に造ってもらえるといいですね」
「今現在これと似たようなことをしているのが船というわけだよ」
「船が海岸線の近くをまっすぐに走っていけば、海岸線に沿った道を自転車で走っているのと同じですね」
「船という乗り物は、陸の乗り物と違って坂を上ったり下ったりすることがない乗り物だね。いつまでもいつまでも永遠に水平な道を進んでいく乗り物だね」
「飛行機も地上の乗り物と同じで坂道を上ったり下ったりしますよね。離陸するときは、坂道を上っていくのと同じですし、着陸するときは坂道を下っていくのと同じですからね」
二人は食事が終わると宿舎にまた戻った。 つづく
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