57話 わからなかった問題の説明を聞く

第59章

 試験が集めた回答用紙を持って教室を出て行った。するとジャンヌが藤枝に言った。

「どうできた?」

「わからない問題がありました。6番です」

「ああ6番?これは答えはたぶん8」

「わかったんですか」

「縦に並んでいる数字に注目すればいいわけ。2,4,7と、-3,-4,-6に。

つまり、2と4を足すと6になるでしょ。この6に1を足すと7になるでしょ。今度は、-3と-4を足すと-7。この-7に1を足すと-6になるでしょ。このようにかんがえていけばいいわけ。だから、5に2をたすと7。この7に1を足せばそれが答え。だから8」

「ああ、そうだったんですか。一番上の数字と二番目の数字を足す。そしてその数字に今度は1を足す。こういうことだったんですかあ」

「たぶんそうだと思うけど」

「まだわからない問題がありました」

「なに」

「10番の問題です」

「ああ、これはあたしもわからなかった。野菜の問題でしょう」

「はい、ニンジン、アスパラガス、ナス、セロリの中で違うものはなにかという問題です」

 その時、二人の話を聞いていたアランドロンが言ってきた。

「それはナスだよ」

「ドロンさんわかったんですか」

「簡単だよ。ニンジン、アスパラガス、セロリはみんな土から直接生えてくるじゃないか。しかしナスだけ違う。ナスは枝から生えてくるではないか(Les autres poussent directement du sol)」

「ああ、そういうことですか、ドロンさん」

「アラン、よく知ってるね」

「そんなこと常識だよ」

「アラン、あなたが知っていることと言ったらヘリコプターだけかと思ってた」

「実はまだわからなかった問題がありました。ジャンヌ」

「今度は何」

「12番です」

「149(282)413、  122(   )216、 この(   )の中に入る数字は174,172,168,170,のどれかという問題ね」

「そうです」

「これは170。これは(   )の外側の左右にある数字をまず足す。それを2で割る。さらにその数に1を足す。(Somme des exterieurs / 2 et +1) それが答え」

「なんだかよくわかりません」

「149+413=562(149 et 413 font 562)。562/2=281(562divise par 2 egale 281)。281+1=282(281 et 1 font 282)。こういうこと」

「ああそうですか。122+216=338。338/2=169。169+1=170。こういうことですか」

「そういうこと」   つづく


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