295話 プワントデエスパニョール
第297章
「あそこの先を見て。あそこの半島の最先端、プワントデエスパニョール(Pointe des Espagnols)というみたいだ」
「スペイン人の先端というようだね、アラン」
「あそこはスペインと関係があるのですね、ドロンさん」
「そうかもね。ここから見ると高さ60メートルの崖に草が生い茂っている半島の先端に見えるけれど、あそこの上側は草など全くなく人が通れるようにかなり広く平らになっているみたいだ。横幅が数10メートルくらいかもしれない」
「では観光客もたくさんいるみたいだね、アラン」
「あたしもあそこに観光してみたいです、ドロンさん」
「あそこからは海岸線に広がったブレストの街がよく見えて実に景色がいいようだ」
「最適な観光スポットだね、アラン」
「ますます行ってみたくなりました、ドロンさん」
「ほら前を見て、この船の中からもブレストの街が見えてきたよ」
「もうすぐだね、ブレストまで、アラン」
「もう少しこのまま船に乗っていたいですけれどね、ドロンさん」
「あそこの半島の先端にはこんな看板があるみたいだよ。『海峡とブレスト湾』(Le goulet et la rade de Brest)」
「観光案内の看板ね、アラン」
「どういうことが書いてあるのですか、ドロンさん」
「『もしスペイン人の先端と海峡が一番重要な戦略上の拠点であれば、それはまさにただ当時の重要な軍港の一つであったブレストを防衛するためである』(Si la pointe des Espagnols et le goulet sont des points stratégiques de première importance, c'est tout simplement pour protéger l'un des ports militaires les plus imposants de l'époque : Brest)」
「あそこは昔は軍事拠点だったわけか、アラン」
「確かに見晴らしがいいところですからね、ドロンさん」 つづく
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