107話 2日目試験終了

第109章

 二人は宿舎に着くとさっそく明日の試験の話になった。

「いよいよ明日で試験が終了ですね、ジャンヌ」

「そうだね、明日は午前中は体力試験そして午後は一番偉い人による面接試験だね」

「午前中に行わられる体力試験ですが、腕立て伏せ(pompes) 腹筋(abdos) 垂直高跳び(Detente seche) ロープクライミング(Montee de corde) バメバル(Vameval) 水泳(Natation)でしたね」

「そうみたいだね」

「そして午後は面接試験。ここの初期パイロット養成校(EIP/50S)の最高司令官(Commandant de l'EIP/50S) 副官(Second) 試験委員官(Officier de pre-selection) による面接でしたね」

「そうだね」

「これで合格か不合格かが決まってしまうわけですね」

「そうみたい。しかしこれに合格できても今度はトゥーロンでの航空身体検査があるよ。しかもこの身体検査はかなり条件が厳しいみたいで不合格者がたくさんだって」

「まだまだ先が長いですね」

「そうそう。それにユキコはまだ一か月先には英語の口述試験がまだあるじゃないの」

「そうでした。スカイプでの英語の口述試験がまだ残っていました」

「まだまだ先が長い試験だね」

「それにしても大変な試験ですね」

「とにかく今は明日の試験をどのようにして乗り切るかだね」

「そうですね。それしか今は考えることかできません。航空身体検査だとか、スカイプでの英語の口述試験だとか、それらはまだまだ未来の物語。今はとにかく明日の試験をどのようにして成し遂げるかですね」

「それよりもっと先に心配しなくてはならないことがあるよ」

「そんなものありましたかね?ほかには特に予定はなかったと思いますけれど」

「あるでしょ、今夜の食事」

「ああ、そういうことでしたか」

「そういうこと。今夜の食事は何が出されるとかということ」

「それを聞いたら急におなかがすいてきました」   つづく



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る