33話 初期パイロット養成校内の教室へ
第35章
藤枝達受験生が初期パイロット養成校(EIP)の中に入った。この建物の入り口玄関から中に入ると、ホールがあった。
「これから君たちが受験する教室に連れていきます。各自名前を呼ばれるまでここで待っていてください」
次々と受験生たちの名前が呼ばれていった。呼ばれた受験生たちはホールからどんどんいなくなっていった。藤枝とジャンヌはまだ名前を呼ばれなかった。
「では最後の君たち全員、来てください」
最後に残った彼女たちは10人ほどであった。その中には、アランドロンもいた。彼女たちはホールから向かって右側にある青い階段に連れていかれた。そしてその階段を昇って2階に行くことになった。その階段は二人一緒に利用できるくらいの広さの階段であった。その階段の一つ一つの踏み段の間には仕切り壁がない。つまり向こう側が見えるような造りになっていた。
藤枝達は2階の教室に連れていかれた。
「君たちが受験する部屋はこの教室です。全員中に入ってください」
教室の中は日本の中学校や高校の教室の半分くらいの大きさであった。教室の中は白色でドアは緑青であった。教室の一番前の壁にはここのランべオックの基地がある半島の大きな地図が張られていた。さらに普通は飛行機の操縦室の実物と同じくらいの写真もここに貼られているようであるが、本日は試験日のため取り去られたようである。その前には青く縁どられた椅子が置かれている。教室の天井には飛行機やヘリコプターの小さな模型が10機以上ぶら下げられている。教室の左側に一人用の机が縦に五つ並んでいた。右側には二人用の机が同じく縦五つ並んでいた。一人用の机の横は壁になっていて、そこには飛行機の写真がたくさん張られていた。机の下には教科書などを入れるポケットはない。白色の机で椅子は黄色である。
藤枝達受験生は、教室の中に入ると室内を興味深けに眺めていた。アランドロンは天井からぶら下げられている模型に特に興味を持ったようである。
「あ、ヘリコプターの模型だ」 つづく
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