211話 面接7
第213章
「あなたの周りの人たちはあなたがこれに志望したことについてどう思っていますか(Que pense votre entrourage de votre projet?)」
「もちろん賛成してくれると思います」
「思いますということは、まだあなたはこの試験を受けることを話してはいないのですか」
「実はそうです」
「どうしてですか」
「話しても夢のような話としてまともには相手にしてくれないと思うからです」
「どうして夢のような話なのですか」
「私がパイロットになるということがです。それにフランス海軍のパイロットにです。私がフランス海軍のパイロットになりたいから、EOPAN・FRの試験を受けると言っても、笑い話にされてしまうと思ったからです。私は本気だからです。いい加減な気持ちでこの試験を受けたのではないからです」
「ではもしこの試験に合格しても反対されたらあなたはどうするつもりですか」
「反対されることはないと思います。私が自分で決めたことはいつも尊重してくれているからです。自分で決めたことは自分で責任を持って行うこと、これが一番大切だからです。逆にもしこの試験に合格出来たらむしろ喜んでくれると思います。このような難関の試験に合格できたということがです。このような試験に合格できましたら名誉なことだからです。ですからむしろ積極的に後押ししてくれると思います。今私が述べていることは単なる想像ではありません。根拠に基づいて述べているのです」
「単なる想像で述べているのではなく根拠に基づいて述べているとのことですが、ではその根拠とはなんですか」
「それは私の個人的な過去の経験に基づいてのことです。私は子供の頃宇宙飛行士になりたいと希望したことがありました。最初はただの笑い話としてまともにしてはくれませんでした。しかし後で真剣に宇宙飛行士になるための方法を考えてくれて私を積極的に後押ししてくれたからです。ですからこの試験も応援してくれます」 つづく
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