173話 試験対策セミナー

第175章

「……これで面接試験でのたいせつなことについて一般論として話をさせていただきました」

 この時、藤枝は目を覚ました。面接試験対策セミナーの行わられている書店での会議室であった。彼女は最終面接試験に合格するための対策をしていたのであった。

 これまでこの日一日中スポーツジムで体力試験対策のための練習をしていたのであった。腕立て伏せ、垂直高跳び、ロープクライミング、バメバルなどの対策練習をしていた。その練習が終わった後帰宅途中、通りがかったところにシャンソン教室があり、そこでヴェロニクジャノの『飛行士』というシャンソンを歌った後、ここの書店に来たのであった。体力試験の後に行わられる最終面接試験対策のためであった。

 ここの書店で面接試験に役立つ参考の本を買った時に、ここの建物の会議室で面接試験対策セミナーがあるということだったため、このセミナーに参加していたのであった。しかしその日は体力試験合格対策のために一日中激しい運動をしていたため疲れ切ていた。そこで会議室の椅子に座るや眠くなってしまったのであった。そしてついに講師の話を聞いているうちにいつの間にか寝てしまっていたのであった。

「そこの女子高生の方、よく寝ていましたね」

 講師がこう藤枝に言った。

「はい、すいません。今まで夢を見ていました」

「おそらく楽しかった夢だったのでしょう。今まだ私が話したことはたぶん夢の中で聞かれていたことと思われます。しかしこれからお話しすることはもっと具体的な話になります。ですから今まで私が話したことは一般論ですからお聞きになられなかったとしてもそれほど大したことではありません。しかしこれからお話しさせていただくことはとても重要なため、もう寝ないでよくお聞きください」

「はい」

「では面接のときにはどのようなことが聞かれるかについてこれから具体的なことについてお話させていただきます」

 藤枝はノートを開き鉛筆を持ち書き留める準備を始めた。   つづく


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る