70話 次は心理学者による面接

第72章

「次は、心理学者による面接があります。一人一人行わられます。今その場所に連れていくので全員このLL教室から出てください」

 試験官がこう言うと、藤枝達受験生たちは教室を出て行った。そして試験官に連れられて、二階にあるロビーのような場所に連れて行かれた。

 ロビーは14畳くらいの大きさであった。細長い長方形のような形をしていた。そのロビーの一番向こう側には窓がある。かなり大きな窓である。横4メートル、縦もそれくらいあるであろうか。そこから外の景色がよく見える。緑色の景色である。緑色の平野が広がっている景色である。そこには三角形の形をした屋根の一階建ての建物が一つあった。

 そういう景色が見える窓側に三人掛けの椅子が窓を背にして置かれている。ひじ掛けがついている椅子である。座る部分は紫色。椅子の型枠や足は薄い茶色である。そしてその三人掛けの椅子の左手、つまり窓に向かって右側には二人用の椅子が置かれている。その椅子にもひじ掛けがついている。この二人掛けの椅子は、三人掛けの椅子に対して九十度の角度で置かれている。三人掛けの椅子は窓を背にしておかれている。つまり窓に椅子の背中をぴったりと付けた状態で置かれている。しかし二人掛けの椅子は、窓を右手に見える状態で置かれているということである。しかしこの二人掛けの椅子の後ろにも窓がある。この窓に二人掛けの椅子の背中をぴったりとつけられた状態で置かれている。この窓は、二人掛けの椅子の背中の部分だけの大きさの窓である。三人掛けの椅子の背中にある窓と二人掛けの椅子の後ろにある窓が約九十度の角度でつながっているのである。いやもっと正確に言うと、七十度か八十度くらいであろうか。

 この横長長方形の形をしたロビーであるが、窓がない横長の部分は両方とも壁になっている。そしてこれら両方の壁にも壁を背にしたかっこうで椅子が置かれている。窓のほうに向かって左側の壁には、五人分の椅子がロビーの壁に沿って並べ置かれていた。一番向こう側つまり窓に一番近いところに置かれている椅子にはひじ掛けがついている。しかしこちら側の椅子四人分の椅子にはひじ掛けがない椅子が置かれている。そしてもう一つの壁側にも壁を背にしたかっこうで椅子が五つ置かれている。一番窓側の席にはひじ掛けがついている。しかしこちら側に向かって並び置かれている椅子四つにはひじ掛けがついていない椅子であった。そしてこのロビーの真ん中には正方形の形をした白いテーブルが五つくっついた状態で置かれていた。このテーブルの窓側から二番目のテーブルの上には、飛行機の模型が置かれていた。四十センチくらいの大きさであろうか。三十度くらいの角度で空に向かって離陸していくような状態で固定された飛行機の模型である。

 このようなロビーの隣の部屋でこれから心理学者による面接が行わられるようであった。  つづく

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る