フランス海軍空母ジェット戦闘機パイロット。（フランス版トップガン）

193話 面接で聞かれること １６

第１９５章

「今度の質問は受験生が今まで学校で勉強してきたこととの関係が質問されるよ『あなたは今まで学校で勉強してきたわけですが、その結果としてどうしてこの仕事を選んだのですか』(Pourquoi ce choix dans vos études?)　『パイロットになること、そして軍の職に就くこととどういう関係があるのですか』(Quel est le lien avec devenir pilote et militaire?)　こういう質問だよ」

「パイロットになるためにはたくさんの知識が必要ですよね。飛行機はどうして空を飛べるのかということなど、こういうことは常識的な考えだけではわかりません。常識的に考えればあんな大きくて重たいものが空を飛べるということはとても不思議なことです。しかし理科という科目を習うことによってその疑問が解けるわけですね。どうしても専門的な知識が必要になります。ですから学校で習ってきた科目はとても役に立つと思います」

「そうだね。飛行機がどうして空を飛べるのかということを考える場合、理科の知識が必要になるからね」

　ここで機長はジュースを一口飲んだ。

「君、ここの喫茶店、なにか菓子でもないかね。少し食べたくなってね」

「和菓子がありますが」

「ああ、それはありがたい。私の大好物だ」

　機長は和菓子を注文した。

「和菓子、あの黒いあんこが私は好きでね」

「はい、あのしっとりしてほどよい硬さがあり味だけではなく食感もとてもいいと思います」

「そうだね。特にそのあんこを包んでいる皮、この皮と一緒に食べるのが実にいいのだ。あんこだけ食べてももちろんおいしいけれどね」

「そうですね、あんこを包んでいる皮、これをいろいろ変えるだけで実にたくさんの種類の和菓子ができますね。それに見かけだけではなくて、味も全部微妙に違います。この微妙の味の違いがさらに和菓子をおいしくしています」

「日本には実にいい菓子があるね」

「和菓子は日本のマカロンかもしれません」　　　つづく