110話 バメバル
第112章
「次にバメバル(vameval)というものですが、これはどういう体力試験ですか」
「よくわからないけれど簡単に言うと耐久力試験(test de course d'endurance)みたいね。グランドの周りをぐるぐる走り続けるみたいね」
「ではマラソンですね」
「マラソンとは少し違うみたい。マラソンは自分の好きなペースでずっと走り続けることができるでしょ。しかしこれはそうではないから」
「ではマラソンとどう違うのですか」
「走るスピードを一定の時間ごとに少しずつ上げていかなくてはいけないわけ」
「どのようにですか」
「一定の時間ごとにピーという信号音(un bip)が鳴るのだけど、この信号音に合わせて走る続けなくてはいけないというわけみたいね(on court autour d'un stade au rythme d'un bip)」
「ではその信号音が走るスピードと関係があるのですか」
「そうみたいね。このピーという音が、つまりこのピーという音の間隔が次第に早くなっていくみたい(plus le temps passe et plus les bip se rapprochent)」
「それに合わせて走るスピードをどんどん上げていくわけですか」
「そうでしょうね。そしてグランドの走るコースに電光標識(plot)のようなものが埋め込まれていて、このピーという音が鳴るまでに次のこの電光標識にまで走っていないとだめということみたいね(a chaque bip il faut etre au plot suivant)」
「だから走るスピードをどんどあげていかないと間に合わなくなってしまうわけですね」
「そうだね。そして間に合わなくなってしまった段階で失格になるみたいね。つまりそこがその人の最高得点になるみたい」
「どういう得点になるのですか」
「例えば16段階(palier 16)までなら16点。15段階プラス30秒(palier15 +30sec)なら15点。15段階なら14点。こんな具合」
「20点満点ですね」
「そう」 つづく
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