319話 また食堂に
第321章
「部屋の中にいると先輩上級生が夕食のことで呼びに来ただろう」
「そうだったね、基地内の食堂ってどういうものだか楽しみだったね、アラン」
「あたしたちが宿泊した建物から離れた外にありましたね、ドロンさん」
「そうだったな、一つの独立した建物だったな」
「確かその建物の入り口にはRESTAURANT BEARN RAMPE SUDと書かれていたと思うよ、アラン」
「そうそうそうでしたね、ドロンさん」
「その食堂の中に入ると、長めの廊下があった」
「その長めの廊下を歩いていくとその先にあったね、食堂室が、アラン」
「そうそうそうでしたね、ドロンさん」
「その食堂室の中はとにかく大きなガラス窓があったな」
「足元から壁一面が全部ガラスでできていたよ。アラン」
「そうそうそうでしたね、ドロンさん」
「その窓からは林が見えたな」
「まるで林の中にある高級レストランのようなところだったね、アラン」
「そういうところで食事ができたなんてとてもよかったです、ドロンさん」
「両手で持つくらいの大きさのお盆を持ち自分の順番が来るまで並んで待つ」
「自分の順番が来ると、そのお盆の上に料理が盛り付けられているお皿をのせる、アラン」
「二つのお皿と、デザートでしたね、ドロンさん」
「デザートは確かヨーグルトだったな」
「そうだったね、カップに入ったヨーグルトだったよ、アラン」
「カップの上のふたをはがして食べるヨーグルトでした、ドロンさん」
「あの日から試験が終わる日まであそこの食堂が楽しい場所だったな」
「そうだったね、食事の時間以外は試験ばかりだったからね、アラン」
「毎日毎日試験で、緊張の連続でした、ドロンさん」
「しかしもし海軍に入隊出来たら今度は毎日毎日訓練訓練の連続だ」
「そうだね、しかしこの試験に合格出来たらの話だけれどね、アラン」
「もちろん毎日毎日訓練訓練でもいいですから、やはりもう一度あの食堂に行ってみたいですね、ドロンさん」
「あそこでまたヨーグルトを」
「食べたいね、アラン」
「あたしもです、ドロンさん」 つづく
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