203話 面接試験室の中
第205章
藤枝は面接試験がこれから行わられる部屋の中に入った。部屋の中は12畳以上くらいの大きさであった。床は薄い茶色。壁はクリーム色のような白い色であった。大きな机が部屋の真ん中に置かれていた。横長長方形の形をした机であった。その机には濃紺色のカバーが机の上側全部を覆っていた。そのカバーは机の四隅からは20センチくらい垂れていた。その垂れていた部分は赤色の横線で縁取られていた。このカバーの四隅には錨のマークが描かれていた。下側に垂れている部分ではなく机の上の部分である。そして錨は45度の角度で外に向かっていた。
この大きな机の横長の場所に3人の面接試験官が横一列になって座っていた。3人は半そでの白い軍服を着ていた。肩には階級章がついていた。3人の面接試験官の前には資料らしき書類が置かれていた。3人の面接試験官はこれらの書類を手にしながら入ってきた藤枝を見ていた。
藤枝を呼びに来た試験官がこれから座るであろう椅子がこの机の横側に置かれていた。横長長方形の机の短い部分にである。そしてこの大きな机の正面に藤枝がこれから座る椅子が置かれていた。その椅子は骨組みは茶色で背中や座る部分は白であった。ひじ掛けもついている椅子であった。このような椅子が壁につけておかれていた。つまりこれから藤枝が座る椅子の後ろはすぐ部屋の壁になっているということである。窓などはなくすべて壁になっていた。
大きな机に座っていた面接試験官の一人が藤枝に言った。
「そこに座ってください」
「はい」
藤枝は椅子に座った。彼女の右手側の壁には飛行機の写真が入った額がいくつか掲げられていた。その壁の下側には人の腰くらいの高さの物入れのようなものがあり、そのうえにも飛行機の写真が入った額が置かれていた。壁によりかかるような形でおかれていた。彼女の背中の壁にもやはり飛行機の写真が入った額がいくつか掲げられていた。藤枝を呼びに来た試験官はドアを閉めた。 つづく
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