151話 夢の中のバメバル練習

第153章

「次はバメバルだね。これは夢の中でどうだったの」

「400メートルのトラックがありました。そこに20メートル間隔で三角すいの形をした赤い色をしたコーンという標識物が置かれていました」

「あ、そこでピーという音が鳴るわけね」

「そうです。そのピーという音が時間がたつに連れてどんどん早くなっていくわけです」

「だから走るスピードもどんどん速くしていかなくてはいけなくなるわけだね」

「そうです。最初は8キロメートルの速さで2分間走りました。それから1分ごとに0.5キロメートルごとスピードを上げて走りました」

「そうしないと間に合わなくなるからね」

「そうです。それでこういう調子でさっそく練習を開始しましたよ」

「それで、どうだったの」

「最初の2分間は20メートルを9秒で走りました」

「それなら歩くスピードの二倍くらいのスピードだね」

「そうですね。2分たつと今度は第1段階に入りました。ここから0.5キロメートずつスピードを上げていかなくてはならなくなりました」

「いよいよだね」

「3分たつと第2段階に入りました。ここでまた0.5キロメートルスピードを上げました。このようにして、各段階ごとにどんどんスピードを上げていきました」

「だんだんきつくなっていくね」

「はい。10分くらいたったころです。疲れがひどくなってきました。第9段階ごろだったと思います。走った距離は1660メートルくらいでした。スピードは12キロくらいでしたね」

「まだ大丈夫でしょ」

「何とか持ちこたえました。しかし次の10段階に入るまでが大変でした。10分43秒でコーンが鳴りました。この時はかろうじて間に合いました。10分49秒、コーンが鳴りました。この時はほとんど同時に通過しましたよ」

「そろそろ危ないね」

10分54秒。この時も何とか通過できました。11分00秒。第10段階です。倒れこむようにして通過しましたよ。11分06秒。ダメでした。通過する少し前でピーと鳴ってしまいました」

「第10段階は無理だったわけか」

「そうです。走った距離は1840メートル。最高速度は12.5キロメートル。そこで夢の中での成績は第9段階でした」   つづく

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