152話 最後は水泳
第154章
「それだけ夢の中で練習してきたのだから、これからの本番の試験でもなんとかなるでしょう」
「そうだとありがたいのですが」
「そして最後は水泳だね」
「水泳はかなり前から夢の中で水泳教室に入って練習してきましたので結構自信があります」
「じゃあ20点満点取れるね」
「さすがにそれは無理だと思います。20点満点を取るためには平泳ぎだと1分32秒ですよね。1分32秒で100メートルを泳ぐなんてちょっと難しいと思います」
「1分37秒で18点。1分35秒で19点だったね」
「そうですね。それくらいの成績は何とか取りたいですけれどね」
「クロールで泳いだら1分12秒で満点の20点。あたしはクロールで泳いでみようかな。ユキコはどっちで泳ぐつもり」
「あたしは平泳ぎで泳ぎます。ジャンヌはクロールで泳ぐのですね」
「20点が目標。だから1分12秒で泳ぐつもり」
「しかし100メートル泳いだ後、今度はすぐにそのまま無呼吸で10メートル泳がなくてはいけないのですよ。息継ぎをしないでです。だいじょうぶですか」
「何とかなるでしょう。というか何とかしないとね。もうここまで来たんだから」
「確かに、今日の試験で最後ですからね」
「最後じゃないよ、今度はトゥーロンで航空身体検査があるよ」
「ああ、そうでしたね。もっともここでの試験に合格した受験生の話ですけれどね」
「だからここでの試験に何が何でも合格しないと」
「ではあたしも平泳ぎで20点満点目標にします」
「その意気だね。それくらいの気持ちがないと合格できないよ。常に20点満点が目標でないと」
「1分32秒。この時間で100メートル泳いで見せます。こう自分に言い聞かせたらなんだかできるような気持になってきました」
この時先輩上級生が部屋の中に入ってきた。
「これから朝食です。朝食が終わったら、体力試験が始まります。体育館に行ってもらいます。水泳もあります。そのための準備をしておいてください」 つづく
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