161話 ロープクライミング試験開始
第163章
「次はロープクライミングの体力試験です」
試験官がこう言うと、黒板のそばに垂れ下がっているロープを引っ張った。
「このロープは天井まで6メートルあります。このロープを昇ってもらいます。できるだけ早くにです。では名前を呼ばれたらここに来てこのロープを昇ってください」
試験官は名簿を見ながら言った。
「ジャンヌ」
「はい」
「では昇ってください」
ジャンヌはロープのそばに行った。そしてロープを両手でつかんだ。ロープをつかんだまま両方の足を床に水平に体の前に伸ばした。体を腰付近で90度の角度にまげて、左手、右手、左手、右手、……このようにしてロープつかみながらどんどん昇っていった。天井まで着くと、また両方の手を交互にロープから離しながら床に向かって降りてきた。床にたどり着くと試験官が判定を下した。
「ジャンヌ、6.5秒。 18.5点」
試験官は今度は藤枝の方見て言った。
「次、藤枝有紀子」
「はい」
藤枝はロープのそばに行き、両方の手でロープをつかんだ。そしてそのまま両方の足を床に水平に体の前に伸ばした。体を腰付近で90度の角度にまげて、左右の手を交互に上のほうに動かしてロープをつかみ昇って行った。しかし5メートルくらいのところに来た時だった。彼女の両手の間のロープが滑ってしまった。体が1メートルくらい落ちてしまった。彼女はそこで両足首でロープの輪を作りそこに足首をのせて昇る方法に変更した。こうして何とか天井まで昇ることができた。そして天井からロープをつかみながら滑るようにして床に降りてきた。
「藤枝有紀子、8.4秒。16点」
試験官が判定した。このようにしてロープクライミングの体力試験が行わられていった。ロープクライミングの試験が終了すると試験官が言った。
「次の体力試験はバメバルです。これは外にある陸上競技用のグランドで行います。そのためこの体育館から外に出てください」
藤枝たちは、試験官に連れられて体育館の外に出ていった。 つづく
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