287話 プルガステル-ダウラ

 第289章

 船はさらに北に向かって進んでいった。するとまた右側前方に半島が見えてきた。

「あそこはプルガステル-ダウラ(Plougastel-Daoulas)だよ」

「どういうところ、アラン」

「教えてください、ドロンさん」 

「ここはイチゴが特産物のようだ。僕はイチゴといったらやはりそのまま生で食べるのが好きだけれど、そのほかにも色々食べ方があるね。君たちはどういう食べ方がいいのかね」

「イチゴミルクだね。白いミルクの中に赤いイチゴを入れる。そしてイチゴをつぶす。そうするとピンク色になるね。この色がとてもきれいだね。味だけではなくて見た色も実にいいよ」

「そうですね、あたしもこのイチゴミルクはとても好きです。ミルクの中にイチゴを入れただけでもおいしいですが、少しばかり砂糖も入れるとよりおいしくなります」

「ほら。ケーキにもイチゴがのっているのがあるだろう」

「真っ白なホワイトケーキの上に真っ赤なイチゴがのっているケーキだね。このケーキはなぜかケーキの基本みたいだね。ケーキといったらこのケーキが一番人気があるのではないかな」

「そうですね、このイチゴケーキ、どこのお店に行っても必ず売っています。どのケーキにしようかと迷った場合はこのイチゴケーキを買うのが一番妥当ですね。人にプレゼントする場合など特に便利です。このケーキにすれば間違いありませんから」

「それからいちごジャム、これも定番だ」

「そうそう真っ赤に透き通ったジャムだね。見ているだけで宝石みたいで食べるのがもったいないくらいだね」

「日本では菓子パンの中にジャムパンがありますが、ジャムパンといったらかならずイチゴジャムです。このジャムパンは日本でも大人気です」

「そしてもちろんマカロンにもね」

「そうだね、イチゴのマカロンこれも定番だね」

「あたしもこのイチゴのマカロンよく作ります。いろいろな色のマカロンの中にこの赤い色のマカロンがあるだけで、全体の配色デザインが実によくなります」 

「ああ、イチゴが食べたくなってきた」

「そうだね、アラン」

「そうですね、ドロンさん」  つづく



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