2話 EOPAN・FR受験必要書類

第4章

「それでしたらすぐ受験できるのですか」

「はい。『EOPAN・FR』は年齢制限が17歳以上25歳以下なため、すぐあなたは受験できます」

「ではそれを受験したいのですが」

「では少し待ってください」

 職員はしばらくすると書類を持ってきた。そして書類を藤枝に渡しながら説明を始めた。

「ここに書いてあるのは、あなたが受験するために必要な書類です。これから説明をするのでよく聞いてください」

「はい」

「まずこれはここ軍情報採用センターの海軍部門(le CIRFA Marine)の2枚の予備情報シート(2feuilles de renseignements preliminaires)です。2枚あるのでこれらに必要事項を記入して提出してください」

「わかりました」

「それと最近のパスポートサイズのあなたの写真1枚です(1photo d'identite recente)」

「はい」

「写真の後ろにあなたの名前を書いておいてください。苗字と名前両方です(avec votre nom et prenom au dos)」

「わかりました」

「現在有効な金額の切手1枚(1timbre au tarif en vigueur)」

「はい」

「あなたは今高校生でしたね」

「そうです」

「では高校の在学証明書を提出してください(certificat de scolarite en cours)」

「はい」

「あなたは現在有効な何か国が発行している身分証明書を持っていますか、パスポートなど(carte nationale d'identite ou passeport en cours de validite)」

「パスポートを持っています」

「ではそのコピーをお願いします。パスポートの表と裏のページが一枚のコピー用紙に印刷されるようにコピーしてください(1photocopie recto verso sur une page)」

「はい」

「あなたの両親の家族手帳のコピー(photocopie du livret de famille de vos parents)」

「家族手帳とはなんですか」

「家族の出産、死亡、結婚などが書かれている手帳です。あなたのお父さんとお母さんが結婚された時市役所から交付されている手帳です」

「親に聞いてみます」

「それから、あなたの出生証明書です(acte de naissance)」

「はい」

「次はあなたの血液型カードのコピーです(photocopie de la carte du groupe sanguin)」

「はい」

「それと健康保険証のコピーです(photocopie de la carte vitale)」

「はい」

「運転免許証を持っていればそのコピーを」

「いいえ持っていませんが」

「ではいいです」

「それからあなたは未成年者なため親の同意書が必要です(consentement parental pour les mineurs)」

「親に頼んでおきます」

「そしてあなたの高校2年生の時と3年生の時の成績証明書です(vos bulletins de notes de Premiere et Terminale)」

「はい」

「特に英語力が重要です」

「どのくらいですか」

「TOEICの英語試験で最低700点以上です(score de 700 minimum au TOEIC)」

「そんなにですか!」

「特にジェット戦闘機パイロットを希望する場合、訓練はアメリカ海軍の空母で行わられるからです」

「わかりました。勉強してきます」

「そしてもし持っていれば、なにかスポーツの能力を証明する検定証明のコピー(une photocopie de vos brevets sportifs)」

「特にありませんが」

「ではいいです。しかしプールでの水泳証明書が必要です(une attestation de natation en piscine)」

「泳ぎはあまり得意ではありませんが、どれくらいできないといけないのですか」

「100メートル自由形と5メートル無呼吸です(100 metres libre,5metres d'apnee)」

「では練習してきます」

「頑張ってください。そのほかあなたの特技を証明できるものがあればそれもお願いします(Tous autres documents que vous trouverez judicieux d'apporter)」

「お菓子のマカロンを作るのが得意です」

「本当ですか、それなら大丈夫です。あなたは合格できます。お菓子のマカロンが作れる人は絶対に合格できるからです。ではあなたが作ったマカロンも提出してください」                                 つづく





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