80話 口述英語試験対策その1

第82章

「明日の口述試験、大体のことはわかりました。わかったことはわかったのですが、何か特別のテクニックのようなものないでしょうかね」

「特別のテクニックってどういうこと」

「何かうまくやりこなすコツだとか要領のようなものです」

「そんなものあるわけないでしょう」

「やはりそうですよねえ」

「ただ一番最初の自己紹介のスピーチ試験だけれど、話す内容はある程度決まっているみたいだから、それに沿ってスピーチすればいいみたいね」

「どういう内容ですか」

「それは、自分の今までの過去のこと(votre passe), 航空や軍隊での今までの経験(vos experiences aeronautiques et militaires), なぜ航空に情熱があるのか(pourquoi vous etes passionnes d'aeronautique), なぜ海軍を望むのか(pourquoi vous souhaitez integrer la marine), 自分が小さい時から今まで勉強してきたこと(votre parcours scolaire), 自分が普段やっていることや趣味(vos activites et hobbies), こういうことを話せばいいみたい。5分間」

「これらを全部英語で話すのですか」

「そうみたい」

「こんなにたくさんですか」

「たくさんならかえって良かったじゃないの。これなら5分間持ちこたえられそうでしょ」

「それはこれらすべてに話す内容があれば、ですね。これらすべて話しても時間が余ってしまいそうです」

「あ、そうだ」

「なんですか」

「いや、むしろそのほうがいいかもしれない」

「どうしてですか」

「受験生の中には、事前に十分準備をして自己紹介文を完璧に覚えてしまい、機械的にぺらぺら話す人がいるようだけれど、これは英語の試験官にとって、むしろ逆効果みたいだそう(certains candidats qui se preparent beaucoup et connaissent par coeur leur presentation la recite machinalement, c'est plutot mal vue par la prof d'anglais)」

「どうしてですか」

「試験官は、記憶力を見ているのではなく、英語力を見たいからだって(la prof d'anglais est la pour juger de votre niveau d'anglais et pas de votre capacite a reciter une poesie)」

「ではどうすればいいのですか」

「普通でいればいいみたい。記憶したことをそのまま話すのではなく、少し間違えたり、ためらいながら話したほうがいいみたい(il faut donc mieux rester naturel et faire quelques petites erreurs et hesitations plutot que de reciter betement un texte appris par coeur)」   つづく



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