205話 面接1
第207章
「どのような勉強をしてきましたか(Quelles étude avez vous effectué?)」
「中学生の時は、国語、数学、英語、理科、社会です。高校生の時も、国語、数学、英語、理科、社会です。しかし高校生の時は、これらの科目が中学の時に比べてもう少し細かく専門的に分かれていました。国語は、現代国語、古文、漢文というようにです。そして理科は、地学、生物、化学、物理というようにです。そして社会は、地理、日本史、世界史、政治経済というようにです」
「理科が地学、生物、化学、物理というように分かれていることはわかります。そして社会も、地理、日本史、世界史、政治経済というように分かれていることもわかります。しかし、国語の古文、漢文とは何ですか」
「古文というのは、昔の日本語です。漢文というのは中国から来た言葉です」
「では漢文では、中国語を習っているのですか」
「中国語というわけではありません。確かに中国語には似てはいます。しかし中国語そのものを学習しているのではありません」
「ではなにを学習しているのですか」
「日本語式にした中国語とでもいうのでしょうか」
「ということは漢文というのは日本の国内だけでしか通用しない言葉ということですか」
「そうだと思います」
「どうしてそういう言葉を日本では学習しているのですか」
「昔の日本ではこの漢文というものが普通に使用されていたからのようです」
「この漢文というものを知っているとどういうメリットがあるのですか」
「昔の日本の資料などが読めるようになるみたいです」
「あなたはこの漢文というものが得意ですか」
「いえ、にがてです」
「どうしてもっと勉強しないのですか。せっかく日本語ができるのにです」
「漢字という文字は日本では当たり前すぎる文字だからかもしれません。ですから身構えて本格的に学習しようという気持ちが起きないからなのかもしれません」
「それで外国語のほうに興味があるということですか」
「そうだと思います」 つづく
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